ポストモダン文学 日本におけるポストモダン文学

ポストモダン文学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 12:41 UTC 版)

日本におけるポストモダン文学

日本におけるポストモダン文学は1980年代に始まり、最初の作品として1980年文藝賞受賞作品、田中康夫の『なんとなく、クリスタル』が挙げられることが多い。消費生活を享受する女子大学生の日常を描きながらの、文中に登場する香水、ミュージシャン、レストランなどについての膨大で詳細な注釈は斬新なものとして受け止められた。

1981年には、高橋源一郎が現代詩のコンテクストを持つ『さようなら、ギャングたち』でデビュー、群像新人長篇小説賞の優秀作に選ばれた。1983年にはロシア文学に造詣の深い島田雅彦が『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビューし、芥川賞候補になる。この2人は長く日本の純文学を牽引していった。1984年には小林恭二メタフィクション的な作風の『電話男』でデビューし、海燕新人文学賞を受賞した。1994年には笙野頼子が『タイムスリップ・コンビナート』で芥川賞を受賞し、以後フェミニズムを主題に日本のポストモダン文学の一翼を担った。

海外のポストモダン文学

代表的作家

アメリカ合衆国のポストモダン文学

ポップカルチャーの発祥地とも言えるアメリカ合衆国では、やはり、ポップと文学の融合というような特色が濃く見られる。「スリップストリーム」(主流文学と通俗文学の境界解体)、「アヴァン・ポップ」(前衛文学とポップカルチャーの融合)という潮流があった。フィリップ・K・ディックカート・ヴォネガットサミュエル・R・ディレイニーアンナ・カヴァンSF小説純文学の融合)や、ポール・オースターニューヨーク三部作』、チャールズ・ブコウスキーパルプ』、ロバート・クーヴァー『ノワール』、トマス・ピンチョンLAヴァイス』(探偵小説と純文学の融合)などがこの流れの代表的存在である。

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