パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム 日本勢の挑戦

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 07:26 UTC 版)

日本勢の挑戦

田嶋伸博が操るスズキ・XL7 パイクスピーク仕様(2007年型)
1988年
日本人の初挑戦の年。この年以降、スズキ田嶋伸博の他、日本のダートトライアルWRCにスポット参戦するラリーストが、プライベートエントリーで挑戦している。
田嶋は現地でレンタルしたマツダ・ファミリアで完走した。また、プロダクション(市販車)GTラリークラスに国政久郎がトヨタ・セリカ・GT-FOURでエントリー。結果は中盤のコーナリングミスでリアセクションをヒットして横転し、DNFであった。 他にも奥平紳一郎がスバル・ジャスティ、横瀬友則はスバル・レオーネで参戦し、奥平紳一郎スバル・ジャスティは、14分01秒のタイムで、オープンラリークラス5位であった。
1989年
アンリミテッドクラスにスバル・アルシオーネ小関典幸の手により参戦[要検証]。14分25秒09と3位のタイムを叩きだし、ルーキー賞を獲得した。横瀬友則もアルシオーネで挑むが、結果は15分27秒01とクラス4位。なお、小関のチームからは他にもスバル・レックスのスーパーチャージャー仕様が参戦していた[17][18][19]
1997年
二輪部門のオープンプロクラスに三木修治が日本人で初参戦し、14分30秒で12位。
1998年
亀山晃が ニスモ400Rで参戦し、パイクスピークオープンクラスで優勝。
1999年
ホンダEV PLUS後輪駆動改造し、ニッケル水素電池を搭載したレース専用電気自動車・1997 Honda EV PLUS Type Rで挑戦し、Teruo Sugitaのドライブで電気自動車のコースレコードとなる15分19秒91を記録。                      二輪オープンプロクラスに三木修治が参戦。予選2位。決勝転倒リタイア。意識不明の重体であったが、病院にて回復した。
2000年
二輪500cc プロクラスに三木修治が参戦。予選6位、決勝6位入賞。
2001年
二輪500cc プロクラスに三木修治が参戦。予選5位、決勝はフロントアクスルシャフトが破断するトラブルでリタイヤ。
2007年
ケン・グシ(具志健士郎)がパイクスピーク・オープンクラスに参加したがリタイヤ。
2009年
俳優の哀川翔がMEN’S TENORAS with Show Aikawa RALLY TEAMとしてフォード・フィエスタSTでオープンクラスに参加し、15分34秒808を記録[20]
同年から横浜ゴムがチーム・ヨコハマ・EV チャレンジとしてドライバーに塙郁夫を起用し、オリジナルのEVレーシングカーで挑戦している。初挑戦の2009年は、前後に2台のモーターを配置した4WDのEV Racing Buggy ER-01で14分50秒754を記録。
2010年
チーム・ヨコハマ・EV チャレンジが、インダクションモーターリチウムイオン電池を搭載した後輪駆動のEV、Sports Concept HER-02で挑戦、13分17秒57で電気自動車のコースレコードを更新[21]。2011年も引き続きHER-02で参戦しコースレコードを更新、12分20秒084を記録[22]
2011年
吉岡稔記がタイムアタック2WDクラスに日産・シルビアで参加し、11分33秒734を記録した[22]
2012年
レクサスIS-F CCS-Rコンセプトで参加し11分36秒175を記録した[23]
吉岡稔記が前年に引き続き参加、10分20秒774を記録[24]
哀川翔の率いるShow Aikawa World Rally TeamがTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)が開発したTMG EV P002で参戦し、奴田原文雄のドライブで10分15秒380を記録、電気自動車のコースレコードを更新[15]
三菱自動車がベッキー・ゴードンのドライブする北米仕様のi-MiEVと、レーシングカーとして開発された増岡浩のドライブするi-MiEV Evolutionで参戦し、ゴードンが15分10秒557、増岡が10分30秒850を記録[21]
チーム・ヨコハマ・EV チャレンジが引き続きHER-02で参戦、11分58秒974で自己のタイムを更新する[15]
相澤剛がサイオン・tCで参加し、12分08秒606を記録[23]
渡辺正人/安田武司組が日本人として初のサイドカークラス参戦。
2014年
東京空冷カワサキZチューニングショップ、BLUE THUNDERSから新井泰緒(マシンはKawasaki Z1000MKII)、高野昌浩(同じくKawasaki Z1)がPikes Peak Challenge- UTV/Exhibitionに参戦し、新井がクラス2位、総合53位、高野がクラス3位、総合65位。
サイドカーの渡辺正人/大関政広組がクラス優勝。
マン島TTのTTZEROクラスに参戦していた愛知県一宮市のTEAM MIRAIがこの年より新設された電動バイククラスに参戦、ライダー兼代表の岸本ヨシヒロが出場するが決勝で転倒、コース復帰し完走。クラス2位、総合103位。
2015年
前年に続きチームBLUE THUNDERSが参戦、新井泰緒がKawasaki Z1000MKIIで11分18秒667を記録、クラス2位、総合37位。
前年に続きTEAM MIRAIがマシンをフルモデルチェンジして参戦、岸本ヨシヒロが韋駄天ZERO (idaten-zero) で10分58秒861を記録、クラス優勝。総合29位、二輪13位。
サイドカーの渡辺正人/栗原亨組がクラス優勝。渡辺は連覇となる。
本田技術研究所が開発した「Honda Electric SH-AWD with Precision All-Wheel Steer」を山野哲也がドライブ[25]。記録は10分23秒829で総合11位、エキシビションクラス優勝[26]
2016年
前年同様、本田技術研究所が開発した「4-Motor EV Concept」を山野哲也がドライブ[27]。記録は9分06秒015で総合3位、エレクトリック・モディファイドクラス2位。日本人最速記録を樹立[27]
2020年
二人の日本人が参加。アメリカ在住のフォーミュラードリフトドライバー吉原大二郎がトヨタ86GTでアンリミテッドクラスに参戦、10分05秒006を記録しクラス1位[28][29]。小林昭雄がポルシェ911GT3でパイクスピークオープンクラス参戦、11分52秒010記録しクラス6位。

注釈

  1. ^ 2012年大会は当初は7月に開催予定だったが、コース周辺で発生した山火事の影響により8月中旬に延期されている。
  2. ^ プジョー製作・1989年

出典

  1. ^ a b c d 阪口真一「RACE TO THE CLOUDS」『Motor Ring』第7巻、自動車技術会、1998年、31-32頁、2021年8月18日閲覧 
  2. ^ Championship Standings” (英語). Rally America. 2018年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月4日閲覧。
  3. ^ LIST OF THE COMPETITORS INVITED TO PARTICIPATE IN THE 101st RUNNING OF THE BROADMOOR PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB BROUGHT TO YOU BY GRAN TURISMO ‐ SUNDAY, June 25, 2023
  4. ^ DIVISIONS
  5. ^ MOTORCYCLE COMPETITION DECISION ANNOUNCED BY PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB ORGANIZERS
  6. ^ Divisions” (英語). 2012年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月1日閲覧。
  7. ^ The Broadmoor Pikes Peak International Hill Climb” (pdf) (英語). 2018年9月14日閲覧。
  8. ^ 2010公式パンフレット参照
  9. ^ “From Cadillacs to Sidecars, Adelphia Pikes Peak International Hill Climb will run 17 divisions” (英語). Hispania News. (2000年6月30日). オリジナルの2007年2月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20070218082654/http://www.hispanianews.com/archive/2000/June30/05.htm 2011年10月11日閲覧。 
  10. ^ (英語)『Honda Sets New Electric-Vehicle Record at Pikes Peak Hill Climb』(プレスリリース)American Honda Motor Co., Inc、1999年9月27日https://hondanews.com/en-US/releases/honda-sets-new-electric-vehicle-record-at-pikes-peak-hill-climb2019年9月21日閲覧 
  11. ^ “2007年パイクスピークは、田嶋がワールドレコードで総合優勝”. webCG. (2007年7月25日). http://www.webcg.net/WEBCG/news/n0000017151.html 2011年10月10日閲覧。 
  12. ^ ヨコハマタイヤ装着車が電気自動車の歴代記録を更新』(プレスリリース)横浜ゴム株式会社、2010年6月29日https://www.y-yokohama.com/release/?id=14932019年9月21日閲覧 
  13. ^ MONSTER IN HILL CLIMB”. モンスタースポーツ. 2011年10月10日閲覧。
  14. ^ ヨコハマタイヤ装着車が2年連続で電気自動車の最速記録を更新』(プレスリリース)横浜ゴム株式会社、2011年6月27日https://www.y-yokohama.com/release/?id=17222019年9月21日閲覧 
  15. ^ a b c パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム、横浜ゴムのADVAN装着車が初参戦でEVクラス優勝、BluEarth装着車は自己ベストタイムを更新』(プレスリリース)横浜ゴム株式会社、2012年8月20日https://www.y-yokohama.com/release/?id=19412019年9月21日閲覧 
  16. ^ パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム2014 『MiEV Evolution III』が電気自動車改造クラスで初優勝』(プレスリリース)三菱自動車工業株式会社、2014年6月30日http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/corporate/2014/news/detail4792.html2015年5月16日閲覧 
  17. ^ 『Racing On』第56巻、ニューズ出版、1989年9月、[要ページ番号] 
  18. ^ 『Auto Sport』第535巻、三栄書房、1989年9月、[要ページ番号] 
  19. ^ 上州オートクラブ ヒストリー”. 2010年5月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年7月27日閲覧。
  20. ^ “哀川翔がパイクスピークを完走”. https://response.jp/article/2009/07/21/126659.html 2021年4月6日閲覧。 
  21. ^ a b PPIHC 2010 Result” (英語). 2013年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月17日閲覧。
  22. ^ a b 2011 Results” (英語). 2011年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月21日閲覧。
  23. ^ a b 【パイクスピーク2012決勝速報】もうひとつの日本人の活躍!”. ザッカー編集部スタッフのリレーコラム (2012年8月15日). 2012年9月15日閲覧。
  24. ^ 2012 Result” (英語). 2012年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月21日閲覧。
  25. ^ “【パイクスピーク15】ホンダ、エキジビションクラスに参加…次世代技術を検証”. Response. https://response.jp/article/2015/05/26/252057.html 2021年4月6日閲覧。 
  26. ^ “【ホンダミーティング15】4輪独立型ピュアEVを試乗…タイヤ1輪ずつにモーターを搭載”. Response. https://response.jp/article/2015/10/27/262883.html 2021年4月6日閲覧。 
  27. ^ a b 【パイクスピーク16】ホンダ NSX のEVレーサー、改造EVクラス2位…総合3位”. 2021年4月6日閲覧。
  28. ^ 「パイクスピークでOS技研がサポートする日本人選手がクラス優勝!」フォーミュラD吉原大二郎選手が快挙を達成!”. 2021年9月13日閲覧。
  29. ^ The Broadmoor Pikes Peak International Hill Climb Brought to you by Gran Turismo 2020 Official Overall Results” (PDF). 2021年9月13日閲覧。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」の関連用語

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS