サイン理論 手法の例

サイン理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/25 16:34 UTC 版)

手法の例

  • 時候や記念日から連想される馬名馬主から予想する。
  • 出走馬の関係者の誕生日冠婚葬祭にもとづいて予想する。
  • 主催者(中央競馬の場合は日本中央競馬会)の発行物や広告にあるフレーズ(特定の単語、漢字の画数)、使用されている写真などから予想する。
  • 当日競馬場にゲストとして来た有名人や、場内で放送される迷子案内から連想される馬券を購入する。
  • そのとき、社会で大きな話題となっているニュース事件事故などの時事ネタから連想される馬券を購入する。
  • 特定レースの出目による連動により馬券を購入する。

なかにはノストラダムスの予言解読などで見られるように、アナグラム暗号解読、挙句にはオカルト的発想などの手法を用いた、牽強付会とも言えるこじ付けによる手法が用いられることもある。もちろん、レースの結果が出た後に、その結果にあてはめてサイン理論を作り上げることも可能である。

また、サインの対象が騎手である場合、その騎手が騎乗している全レースの馬券を購入することもある。競走馬でもサインが馬主の冠号にまつわる場合は、同様に同じ冠号を持つ馬の馬券を全て購入することもある。

代表的な例

有馬記念

有馬記念は、中央競馬における1年の総決算ということもあり、その年の世相反映・表彰式のプレゼンターなどとして有馬記念に来場する著名人に因んだサイン予想がスポーツ誌を賑わせる。レース翌日のスポーツ誌でも、勝ち馬と世相やプレゼンターを結びつける記事が掲載されることがあり以下のような例がある[1]

世相を反映した例

  • アメリカ同時多発テロ事件が発生した2001年、第62回菊花賞では、逃げるマイネルデスポットマンハッタンカフェがとらえ勝利。さらに、有馬記念ではマンハッタンカフェとアメリカンボスの1・2フィニッシュとなった。3頭ともテロ絡み(独裁者・ニューヨーク・大統領)のサイン理論の典型的な予想および的中例ではあるが、多数の被害者が出た事件でもあり不謹慎とされかねないことから、結果や成果に言及した者は少なかった。
  • 2008年は、1着こそ単勝1番人気のダイワスカーレットだったが、2着は14頭中14番人気と最低人気だったアドマイヤモナークが入った。この年、8月8日に北京五輪が開催されたことから連動して枠番連勝の8-8が売れ、枠番連勝8-8の配当が18,640円だったのに対し馬番連勝の13-14の配当が29,490円と大きな差が生じた。また、この年、アナウンサーの山本モナとプロ野球選手の二岡智宏との不倫が話題になり、アドマイヤ”モナ”ークが2着にきたサインと言われた。
  • 2011年は前々日の投票から東日本大震災に関連して馬番連勝3-11に一部の票が集中、2020年新型コロナウイルスパンデミックを意識して3連複5-6-7もしくは3連単5 6 7ボックス(「コロナ」の語呂合わせ)が取り沙汰されたが[2]、いずれも決着には至らなかった。
  • 2012年は今年の世相を表す漢字として「」が選ばれたことに関連し有力馬のゴールドシップが(繋がりで)勝利するという予想や記事が掲載された。実際レースはゴールドシップが勝利した。また、2016年は2012年同様に今年の漢字が「」であったことから、ゴールドアクターや、2016年中に中山鯱賞を勝利したヤマカツエースを推す記事も掲載されていたが[3]、ゴールドアクターは3着、ヤマカツエースは4着となった。

有馬記念に来場した著名人に因んだ例

JRAのCMキャラクターに因んだ例

14番人気のダイユウサク(5枠8番)が勝利した第36回有馬記念では、5枠9番にオースミシャダイが入っており、ダイユウサクとの並びで頭文字を読むと「オダ」になる。そして、1、2着馬が枠番で5(ダイユウサク)-1(メジロマックイーン)の並びになった。これをつなげて「オダゴーイチ」と読み、翌年(1992年)のJRAのCM出演が決まっていた高倉健(本名・小田剛一)と関連しているという高本公夫の記事があった。ちなみにこの解釈が発表されたのはレース後である。

天皇賞

天皇賞では皇族が東京競馬場に来ることが多く、その都度「サイン理論」が起こった。特に東京競馬場で行われる天皇賞(秋)はスタート地点の特性という偶然もあり1枠(い帽子)の連対率が非常に高い(皇は「白に王」と書くため)ということもある。特に昭和天皇が観戦した1987年の第96回天皇賞と明仁天皇が観戦した2005年の第132回天皇賞では偶然とはいえともに勝ったのは1枠の馬であり皇族がらみの馬券で決着した。

  • 第96回天皇賞は1着にニッポーテイオー、2着にレジェンドテイオーが入り「帝王」の名を持つ2頭で決着した。
  • 第99回天皇賞は、昭和64年(1989年)1月7日に昭和天皇が死亡し、平成になって最初の天皇賞であったが、1着に1枠のイナリワン、2着に7枠のミスターシクレノンが入り、枠連1-7となり、死亡した1月7日にちなんだ決着となった(当時は馬連などはなく連勝式馬券は枠連のみであった)。
  • 第110回天皇賞は、1着に馬番10番のネーハイシーザー、2着に馬番1番のセキテイリュウオーが入り、馬連1-10で決着。ちなみに、この2頭はともに「シーザー」「オー」の名を含んでいることも注目に値する。
  • 第132回天皇賞は元々、紀宮清子内親王ご成婚記念競走と銘打たれていたことから「サイン理論」の的となり実際に三連単(1-13-12)の数字を並び替えると愛子内親王の誕生日(平成13年12月1日)になり、結婚=ロマンスでヘヴンリーロマンスが勝利した。
  • 天皇賞(春)においても1枠(い帽子)の勝率が高く2008年から2017年の10年間で1枠の馬が5勝している。さらに開催時期が世間一般でゴールデンウィークにあたることから、株式会社ベストセラーズが出版している競馬最強の法則の予想ではゴールデンウィークに関連した馬名やゴールドと名のつく馬への注意喚起をしている。一例として、1998年は誌上でステイゴールドに要注意と注意喚起をしていたが実際、ステイゴールドは2着に入った[7]。それとは別に1999年スペシャルウィークが1着となり、2010年は人気薄のメイショウドンタクが3着に入った(ゴールデンウィークには博多どんたくが開催される)。

田中裕二(爆笑問題)のサイン予想

田中裕二爆笑問題)は、東京スポーツの連載「爆笑問題田中裕二の爆勝予想」において、時々世相を反映したサイン予想を披露することがある。以下のような的中例がある。

その他

ほかにも、代表例として以下のようなものある。

サイン理論を使う著名人

  • 阿藤快(俳優) - 阿藤海のスーパー勝利馬券―「一白」の日は的場が走る! など独自の馬券術を著書にしている
  • 田中裕二爆笑問題) - 東京スポーツで毎週金曜に連載されている「爆笑問題田中裕二の爆勝予想」で披露していて、上記皐月賞、北九州記念などの的中例がある。
  • 井崎脩五郎(競馬評論家) - 東京スポーツで毎週土曜に連載されている「そりゃホントか井崎亭」や、『みんなのKEIBA』(フジテレビ)では以前に「みんなの予想屋」の中で「ウラ本命」としてサイン予想を披露していた。上記日本ダービーなどの的中例がある。
  • 誠優駿俱楽部 -40年以上前から競馬攻略本「競馬グリーンブック」を販売。

  1. ^ 2010年12月21日付東京スポーツ紙面 井崎脩五郎田中裕二の対談記事
  2. ^ 【有馬記念予想】今年はやはり『コロナウイルス』?サイン馬券ア・ラ・カルト/JRAレース展望 - netkeiba.com 2020年12月23日
  3. ^ ヤマカツエースは今が旬 "金"杯&"金"鯱賞の覇者が大金星狙う”. デイリースポーツ (2016年12月23日). 2016年12月25日閲覧。
  4. ^ 2010年12月27日 東京スポーツ紙面
  5. ^ 長嶋氏も誕生日が同じジェンティルVに歓喜”. 日刊スポーツ (2014年12月29日). 2014年12月30日閲覧。
  6. ^ 開催競馬場・今日の出来事 有馬記念アンバサダー ニューヨーク・ヤンキース田中将大投手のコメント”. 日本中央競馬会 (2016年12月25日). 2016年12月25日閲覧。
  7. ^ 競馬最強の法則1998年5月号重賞予想 天皇賞春より
  8. ^ 『珍馬怪記録うま大全』(井崎脩五郎須田鷹雄著、ザ・マサダ、1999年)pp.172 - 173
  9. ^ グランパス馬券だった/マイルCS - 日刊スポーツウェブサイト 2010年11月21日閲覧
  10. ^ 2013年5月25日 東京スポーツ紙面「そりゃホントか井崎亭」内
  11. ^ 五郎丸「まさか15番が来るとは?」/ジャパンC - 日刊スポーツウェブサイト 2015年11月29日閲覧
  12. ^ 2017年5月20日 東京スポーツ紙面「そりゃホントか井崎亭」内
  13. ^ クラシック音楽歌手の岡本知高さんは2004年以来の再登場 - ビジネスジャーナル 2017年5月27日閲覧


「サイン理論」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サイン理論」の関連用語

サイン理論のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サイン理論のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのサイン理論 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS