エストニア 治安

エストニア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 03:27 UTC 版)

治安

エストニアの治安は、同国法務省が発表した2017年の犯罪統計によると同年の犯罪件数が26,929件で、2016年と比較すると全体で2,057件減少しており、治安状況は改善されて来ている。ただし、薬物犯罪英語版の件数が年々増加している為に引き続き注意が必要とされている。

犯罪の主な内訳は、殺人が45件、傷害が4,710件、婦女暴行が150件。窃盗が7,633件、強盗が201件、薬物犯罪が1,271件となっている[46]。また、Obtshakと呼ばれるエストニア・マフィアとロシアンマフィアによる同盟の存在が問題となっている。

警察

人権

マスコミ

エストニアは2023年の報道の自由度ランキングで世界8位と、マスコミの活動が高いレベルで保障されている[47]

公共放送ERRは2015年からロシア語専門チャンネルを開設した。国民の29%がロシア語話者であり、2007年のソ連の戦争記念碑移転の際には、記念碑「破壊」というロシアメディアの偽情報に煽動されたロシア系住民による抗議活動と暴動が起こった。こうした反省と、クリミア併合以降のロシア政府によるプロパガンダに対抗するため、情報発信に力を入れている。またロシアのウクライナ侵攻後、エストニア政府の放送当局は、国内のロシア・ベラルーシ系計5チャンネルに放送禁止命令を出した。放送当局トップは当時の声明で、「非常時には決断が必要だ。社会の安全への危険を避け、公共の利益を守るために、ただちに行動を起こさなければならない」と説明した[48]

文化

食文化

肉のゼリー寄せ

文学

音楽

国際的に著名なクラシック音楽現代音楽の作曲家にはエドゥアルド・トゥビンヴェリヨ・トルミスアルヴォ・ペルトレポ・スメラエリッキ=スヴェン・トゥールなどがいる。指揮者ではパーヴォ・ヤルヴィ2015年からNHK交響楽団の首席指揮者を務めており、父のネーメ・ヤルヴィも国際的に著名である。

美術

映画

建築

世界遺産

エストニア国内には、ユネスコ世界遺産リストに登録された文化遺産が2件存在する。

祝祭日

日付 日本語表記 エストニア語表記 備考
01月01日 元日 Uusaasta
02月24日 独立記念日 Iseseisvuspäev
復活祭の前々日 聖金曜日 Suur reede
移動祝日(日曜日) 復活祭 1.ülestõusmispüha
復活祭の翌日 復活祭月曜日 2.ülestõusmispüha
05月01日 メーデー Kevadpüha
復活祭後の第7日曜日 聖霊降臨祭
06月14日 記念祭の全国日 Leinapäev 1941年のこの日にエストニア人の巨大追放が行われた。
06月23日 戦勝記念日 Võidupüha ドイツ軍エストニア解放戦争英語版で破ったことを記念。
06月24日 夏至祭聖ヨハネ祭 Jaanipäev
08月20日 独立回復記念日 Taasiseseisvumispäev
12月24日 クリスマスイブ Jõululaupäev
12月25日 クリスマス 1. jõulupüha
12月26日 ボクシング・デー 2. jõulupüha

注釈

  1. ^ フィンランド湾、北岸のフィンランド首都ヘルシンキ、南岸のエストニア首都タリン、両首都間の距離は85km[4]
  2. ^ エストニアの面積45,226km²、九州本島の面積36,749.82km² (九州の面積42,194.75km²から屋久島種子島奄美大島五島列島など離島除く)。
  3. ^ 国土の最高標高318mの地点は、タリンから南東に約250km、ロシアとラトビアとの国境近くの「スールムナマギ」(大きな卵の丘)。
  4. ^ 国際連合統計局の分類より[3]日本国外務省欧州局では西欧課が担当する[5]
  5. ^ ヘルシンキとは1日7便(85km 所要時間最短で90分)、バルト海西岸のストックホルム(スウェーデンの首都)とは1日1便(375km 所要時間15時間)など、2013年度[4]
  6. ^ 国境なき記者団が毎年発表する。政府による報道への規制などを国別に数値化し、自由度の高い順にランキング化したもの。エストニアは2007年と2012年が第3位、2019年第11位。日本は、2019年第67位で、2011年第11位が過去最高である。[要出典]
  7. ^ 2012年の調査結果では、ヨーロッパで「科学リテラシー」がフィンランドに次ぐ第2位(全体で6位)、「読解力」が第4位(全体で11位)、「数学的リテラシー」が第4位(全体で11位)[11]
  8. ^ 「On the hill, there have been 5 towers. The first tower, built in 1812」 en:Suur Munamägi#History
  9. ^ Skypeが開発されたのもタリン。

出典

  1. ^ a b UNdata”. 国連. 2021年11月4日閲覧。
  2. ^ a b c d e World Economic Outlook Database, April 2019” (英語). 国際通貨基金(IMF) (2019年4月). 2019--5-11閲覧。
  3. ^ a b 国連の分類でエストニアは北ヨーロッパの国 「一覧表:UN,Geographic Regions,Northern Europe」「地図:国連の分類によるヨーロッパの区分け」
  4. ^ a b c d e 駐日エストニア共和国大使館HP[リンク切れ]
  5. ^ 外務省欧州局(2011年4月2日閲覧)
  6. ^ タリン市観光局公式HPフィンランド・スウエーデン等との定期航路図
  7. ^ エストニアは「英語能力指数(EF EPI)」において、2020年時点で世界第25位で「高い」カテゴリーに属する(2021年5月8日閲覧)。
  8. ^ 日本 外務省サイト「5 宗教」エストニア2011年国勢調査より、国民の半数以上が無宗教。ロシア正教、プロテスタント(ルター派)等。
  9. ^ 海外労働情報・国別労働トピック[リンク切れ]独立行政法人 労働政策研究・研修機構
  10. ^ 小学1年生からプログラミング授業 WIRED news 2012.9.7
  11. ^ OECD加盟国の生徒の学習到達度調査(PISA) 『~2012年調査国際結果の要約~』 P10表1より
  12. ^ a b 機関名「NATO Cooperative Cyber Defence Centre of Excellence」、日本の外務省による訳語「NATOサイバー防衛協力センター」、参照:外務省サイト エストニアの外交・国防⇒ 3.国防⇒ (3)その他、より[1]
  13. ^ estembassyjpの2022年2月24日のツイート2022年2月27日閲覧。
  14. ^ “TBSにエストニア大使館が抗議「旧ソビエトの国と呼ぶのはやめてもらえます?」”. 東スポWeb. (2022年2月26日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/156593 2022年2月27日閲覧。 
  15. ^ 日本放送協会. “婚姻届 はんこは不要 証人は必要 なぜ? | NHK | News Up”. NHKニュース. 2022年6月10日閲覧。
  16. ^ 【奔流デジタル】#動揺する民主主義(5)最終回「電子先端国 透明性に腐心」『読売新聞』朝刊2021年5月4日1面
  17. ^ “e-residencyの取得を検討しているなら-まず最初に読んでほしい記事”. 『Medium』. (2018年9月7日). https://medium.com/e-residency-blog/e-residency%E3%81%AE%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%82%92%E6%A4%9C%E8%A8%8E%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AA%E3%82%89-%E3%81%BE%E3%81%9A%E6%9C%80%E5%88%9D%E3%81%AB%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%BB%E3%81%97%E3%81%84%E8%A8%98%E4%BA%8B-c7b80dd1f982 
  18. ^ “エストニアの「電子居住権」、小国の生命線”. 『日本経済新聞』. (2017年1月24日). http://www.nikkei.com/article/DGXLZO12043610U7A120C1905E00/ 
  19. ^ 「デジタル国家」エストニア 学ぶべき発想随所に『日経産業新聞』2022年5月25日グローバル面
  20. ^ エストニアと相互援助条約を締結『東京朝日新聞』昭和14年9月30日夕刊(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p381 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  21. ^ 赤軍がエストニア、ラトビアに進駐『東京朝日新聞』昭和15年6月18日夕刊(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p384)
  22. ^ “エストニアで進む「静かな革命」”. ニューズウィーク日本版(1991年8月29日号). TBSブリタニカ. (1991-8-29). p. 18. 
  23. ^ 「エストニアの国籍条件決定」『朝日新聞』、1992年2月27日、夕刊。
  24. ^ 「エストニアでロシア軍の撤退記念式典」『朝日新聞』、1994年9月1日、朝刊。
  25. ^ エストニア共和国 外交・国防 3.国防 日本国外務省
  26. ^ 【Disruption 断絶の先に】第1部 ブロックチェーンが変える未来(1)国土破れてもデータあり/エストニア 起業の花咲く『日本経済新聞』朝刊2019年4月3日(11面)2019年4月3日閲覧
  27. ^ a b Vahtla, Aili (2018年5月23日). “Moscow: Border treaty won't be ratified if Estonia doesn't change conduct”. BNS英語版, ERR. ERR. https://news.err.ee/833760/moscow-border-treaty-won-t-be-ratified-if-estonia-doesn-t-change-conduct 2019年3月30日閲覧。 
  28. ^ Vahtla, Aili (2019年3月21日). “Budget cuts may be necessary this year, says Ratas”. ERR. https://news.err.ee/922005/budget-cuts-may-be-necessary-this-year-says-ratas 2019年3月30日閲覧。 
  29. ^ BBC NEWS | Europe | Estonia claims new e-voting first
  30. ^ エストニア「電子国家」で変わる生活[リンク切れ]ワールドビジネスサテライト(2018年1月16日放送)
  31. ^ エストニアとラトビアの議会、ロシア軍の市民虐殺を「ジェノサイド」「戦争犯罪」と非難 読売新聞オンライン(2022年4月23日)2022年6月5日閲覧
  32. ^ 「戦車移転」で急増したサイバー攻撃 国民が今も抱く17年前の記憶:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年1月25日). 2024年4月5日閲覧。
  33. ^ 「ここは民主主義を守る国境だ」 準備を進めるエストニアの「前線」:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年1月25日). 2024年4月5日閲覧。
  34. ^ 「ここは民主主義を守る国境だ」 準備を進めるエストニアの「前線」:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年1月25日). 2024年4月5日閲覧。
  35. ^ エストニア語への招待[リンク切れ]
  36. ^ Introduction to Estonia” (2020年7月22日). 2020年9月1日閲覧。
  37. ^ 以下のリンクなどを参照。[2], [3],[4]
  38. ^ 独立行政法人 日本貿易振興機構(ジェトロ) (2019年4月26日). “HP>国・地域別に見る>欧州>EU>基礎的経済指標”. 2019年5月11日閲覧。
  39. ^ 「またの名を「eストニア」バルトの小国はEU期待の星」講談社>現代メディア
  40. ^ ヘリテージ財団 (2019年). “経済自由度指標 エストニア”. 2019年5月11日閲覧。
  41. ^ 国境に分断され「王国」を宣言した先住少数民族”. ナショナルジオグラフィック. 2023年4月17日閲覧。
  42. ^ Nimeseadus, Riigi Teataja.
  43. ^ Same-sex couples able to marry in Estonia from New Year’s Day | Estonia | The Guardian”. amp.theguardian.com. 2024年1月27日閲覧。
  44. ^ RV069U: POPULATION, 1 JANUARY. ADMINISTRATIVE DIVISION AS AT 01.01.2018 by Year, County, Age group, Country of birth/citizenship, Country and Sex”. 2023年9月3日閲覧。
  45. ^ Kodakondsus”. 2022年9月6日閲覧。
  46. ^ エストニア 安全対策基礎データ”. 外務省. 2021年12月19日閲覧。
  47. ^ 【国際】世界報道自由度ランキング2023年版、首位ノルウェー。日本は68位で3位アップ”. Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs (2023年6月19日). 2024年4月5日閲覧。
  48. ^ 「ウクライナが終われば、3~5年でくる」 募るエストニアの危機感:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年1月25日). 2024年4月5日閲覧。
  49. ^ Eesti jalgpalli meistriliiga jätkub teisipäeval uue formaadiga” (エストニア語). Postimees Sport (2020年5月14日). 2021年5月20日閲覧。






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