順序数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 14:52 UTC 版)
詳細は「順序数」を参照 任意の整列集合は、その整列集合の順序型と呼ばれるただ一つの順序数に順序同型である。順序集合の各元の位置は順序集合によっても与えられる。有限集合の場合、数え上げという基本的な操作によって対象の一つ一つに(何番目の元であるかを意味する)順序数を割り当てることで、特定の対象の順序数を求めることができ、あるいは特定の順序数をもつ対象を求めることもできる。有限集合ではその大きさ、つまりその元の個数を意味する基数と、その順序型である順序数とは一致すると考えることができる。これは、日常的な意味での数え上げは 1 から始めると思うが、そうすると有限集合の各対象に順番に順序数を振っていって最後の元となる対象に振られる順序数はその集合の基数になっているという意味である。 実際にはここでいう順序数は、順序同型にしたがって定義される厳密な意味での順序数よりも 1 だけ大きいことに注意すべきである。厳密な意味での順序数はその対象よりも前にある対象の数に等しい(あるいはこれは 0 から数え始めることに対応する)。ゆえに有限な n に対して、整列集合の「n-番目の元」というとき、その文脈では 0 から数え始めたか 1 から数え始めたかは明らかである必要がある。β が超限順序数(無限順序数)であるときも「β-番目の元」というような書き方をすることがあり、この場合典型的には 0 から数える。 無限集合についても、その順序型はそれに属する基数を一意的に決定するが、逆は成り立たず、同じ基数をもつ整列集合で相異なる順序型を持つものが無数に存在しうる。たとえ可算無限集合だとしても、その集合の順序型として可能なものの数は非可算である。
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