超限帰納法
超限帰納法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 22:48 UTC 版)
(A , ≤) を整列集合とし、P(x) を A 上で定義された命題関数とする。もし次の条件が成立するならば、任意の x ∈ A について P(x) は真である。
※この「超限帰納法」の解説は、「数学的帰納法」の解説の一部です。
「超限帰納法」を含む「数学的帰納法」の記事については、「数学的帰納法」の概要を参照ください。
超限帰納法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 10:26 UTC 版)
Sω を超えて超限帰納法を適用することを続ければ、より大きな順序数 α が α を誕生日とする最大の超現実数を表すものとして取り出せる(これは本質的に、超限帰納法から得られる順序数の定義である)。そのような順序数の最初のものは ω + 1 := {ω | } である。第 (ω + 1)-世代における正の無限大超現実数は他にも ω − 1 := {1, 2, 3, 4, … | ω} がある。この w − 1 が順序数でないことを見るのは重要である—順序数 ω はどのような順序数の後継にもならない。これは誕生日 ω + 1 の超現実数であって、これを ω − 1 とラベル付けるのはそれが ω = {1, 2, 3, 4, … | } と −1 = { | 0} との和に一致することに基づく。同様に、第 (ω + 1)-世代に属する二つの無限小超現実数 2ε := ε + ε = {ε | 1 + ε, ½ + ε, ¼ + ε, 1⁄8 + ε, …} および ε/2 := ε⋅½ = {0 | ε} が新たに生じる。 超限帰納法も後のほうの段階では、任意の自然数 k に対する ω + k よりも大きな超現実数 2ω := ω + ω = {ω + 1, ω + 2, ω + 3, ω + 4, … | } が存在する。この数に ω + ω と付けることの正当性は、その誕生日が ω + ω(つまり、ω から後継をとる操作によって到達できない最小の順序数)であることと、超現実数としての ω と ω の超現実数の和に一致することの両方の理由からくる。これをまた 2ω と書くことも、それが超現実数 ω = {1, 2, 3, 4, … | } と 2 = {1 | } との超現実数の積に一致することで正当化できる。これは二番目の極限順序数になる(ω から構成ステップを通じてこれに到達するには ⋃ k < ω S ω + k {\textstyle \bigcup _{k<\omega }S_{\omega +k}} 上の超限帰納法が必要になる)。これには無限集合の無限合併が、ここまでに用いてきた超限帰納法で必要とされた集合演算「よりも強い」演算として、含まれることになる。 順序数に対する従来の加法および乗法(英語版)はそれらを超現実数として表したときの超現実数としての演算とは必ずしも一致しないことに注意すべきである。順序数の和としての 1 + ω は ω に等しいが、超現実数の和は可換であり 1 + ω = ω + 1> ω が成り立つ。順序数の付随する超現実数の加法および乗法は、順序数の演算としては自然和および自然積(英語版)に一致する。 2ω が任意の自然数 n に対する ω + n よりも大きいことと同じく、超現実数 ω/2 は無限大超現実数だが、任意の自然数 n に対する ω − n より小さい。つまり、ω/2 は ω/2 := {S∗ | ω − S∗} によっても定義できる。ただし、右辺の記法 x − Y(x は数で、Y は集合)は {x − y : y ∈ Y} の意味で用いた。これは ω と ½ を表す形式 {0 | 1} との積と同一視できる。ω/2 の誕生日は極限順序数 ω2 である。
※この「超限帰納法」の解説は、「超現実数」の解説の一部です。
「超限帰納法」を含む「超現実数」の記事については、「超現実数」の概要を参照ください。
- 超限帰納法のページへのリンク