塩化リチウムとは? わかりやすく解説

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リチウムクロリド

分子式ClLi
その他の名称Lithium chloride、塩化リチウム、Chlorolithium
体系名:リチウムクロリド、クロロリチウム


塩化リチウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/08 05:36 UTC 版)

塩化リチウム
IUPAC名 塩化リチウム
組成式 LiCl
式量 42.39 g/mol
形状 無色結晶
結晶構造 八面体
CAS登録番号 [7447-41-8]
密度 2.1 g/cm3, 固体
融点 613 ℃
沸点 1360 ℃
出典 ICSC 0711
LiClの各種溶媒への溶解度[1]
(溶媒100gあたり、25 ℃)
溶媒 溶解量 (g)
55
液体アンモニア 3.02
液体二酸化硫黄 0.012
メタノール 21–41
ギ酸 27.5
スルホラン 1.5
アセトニトリル 0.14
アセトン 0.83
ホルムアミド 28.2
ジメチルホルムアミド 11–28

塩化リチウム(えんかリチウム、lithium chloride)はリチウム (Li) と塩素 (Cl) からなるイオン性の化合物()である[2][3][4]。吸湿性をもち、水に溶けやすい。塩化ナトリウム塩化カリウムと比べ、メタノールアセトンなど極性の有機溶媒にもよく溶ける(右下表)。

性質

塩化物イオン () の発生源として振舞う。他の可溶性の塩と同じく、溶液中である種の金属塩と混合すると不溶性の塩化物塩を沈殿させる。例えば硝酸鉛(II) と反応させると塩化鉛(II) の沈殿を生じる。

Li+イオンは弱いルイス酸として作用する。例えば1モルの塩化リチウムは4モルまでのアンモニアと結合する。

調製

最も単純には水酸化リチウムまたは炭酸リチウム塩酸から合成できる。また、金属リチウムと塩素、または湿気を含まない塩化水素ガスとの発熱反応によっても生成する。無水の塩化リチウムは、加水分解を防ぐために塩化水素の雰囲気下で、水和物を穏やかに加熱すると得られる。

用途

塩化リチウム/塩化カリウムの混合物を450℃で溶融して電気分解することにより、金属リチウムが作られる。自動車部品用のアルミニウムをロウ付けする際の融剤として用いられる。スティルカップリングの効率を向上させるのにも使われる。乾燥剤としての効果を持つことを応用し、空気中の水分を吸収させたあと加熱して放出させ、飲用水を作り出すのに使うこともできる。1940年代のある時期に食塩の代替品として製造されたこともあったが、毒性が認められるに及んでこれは禁止された[5]

参考文献

  1. ^ Burgess, J. Metal Ions in Solution; Ellis Horwood: New York, 1978. ISBN 0-85312-027-7.
  2. ^ Handbook of Chemistry and Physics, 71st edition; CRC Press: Ann Arbor, Michigan, 1990.
  3. ^ Greenwood, N. N.; Earnshaw, A. Chemistry of the Elements, 2nd ed.; Butterworth-Heinemann: Oxford, UK, 1997.
  4. ^ Nechamkin, H. The Chemistry of the Elements; McGraw-Hill: New York, 1968.
  5. ^ http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,799873,00.html


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