ペーパー離婚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 05:40 UTC 版)
ペーパー離婚は、法律婚から事実婚へ移行するための書類上の離婚を行うことを言う。結婚改姓した者が婚姻の取り消し(離婚)と引き替えに旧姓を本名として復活させるために行う。いわゆる「偽装離婚」のように離婚を装うことによって利得を求めるわけではない。なお、事実婚の場合、通常の法律婚で得られるさまざまな法律的な恩恵でうけられないものがあり、そのため、選択的夫婦別姓制度の導入を望む声も多い。 なお旧姓に戻り目的の手続きを完了した後に再婚するというように、同じ相手と離婚と再婚を繰り返すことをペーパー離再婚と呼ぶ。この場合、再婚相手が同じ人物なので民法第733条が定める女性の100日間の再婚禁止期間(待婚期間)は適用されない。なお、このとき、ペーパー離再婚の離婚期間中に得た証明書等を再婚中に用いることが多いが、これには法律的な問題が考えられる。選択的夫婦別姓制度が導入されれば、そのような状況を避けることができるため、そのようなカップルにおいては、選択的夫婦別姓制度の導入を望む声が多い。 但し、利得を求めていない場合でも、法的には婚姻関係を解消(離婚)していながら、実際には共同生活を続けているなど、夫婦の関係のままの状態を維持していた場合は、公正証書原本不実記載罪(刑法157条1項)に該当する可能性がある。 「夫婦別姓」および「事実婚」も参照
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