牡蠣のキルパトリック
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/08 07:02 UTC 版)
牡蠣のキルパトリック(かきのキルパトリック、英語: oysters Kilpatrick)または牡蠣のカークパトリック(かきのカークパトリック、英語: oysters Kirkpatrick, Kirkpatrick and oysters)[1]は、カリカリベーコンをトッピングし、ウスターソースやケチャップなどで味付けして香ばしく焼き上げたカキ料理[2][3]。
アメリカ・サンフランシスコのパレスホテルにあるパームコート(Palm Court、後のガーデンコート)のシェフ、アーネスト・アーボガスト(Ernest Arbogast)が、1894年から1914年までホテルの支配人を務めたジョン・C・カークパトリック(John C. Kirkpatrick)大佐にちなんで名付けたものと見られる[4][5]。このため、アメリカでは「牡蠣のカークパトリック」という名前になったが、「キルパトリック」という表記も混用されていたようである[6]。1908年のサンフランシスコ・クロニクルに掲載されたレシピではトマトソースを使うとされ、1919年のロサンゼルス・タイムズ掲載のレシピではウスターソースとケチャップに変わったが、ベーコンは入っていない[6]。ただし同じ1919年のオレゴニアン掲載の広告では細切りのベーコンを使うと書かれている[6]。
オーストラリア(タスマニア州)の伝統料理と紹介されることもある[7]。同国では、味付けにタバスコを加えるのが一般的であり[8]、「キルパトリック」という表記しか見られない[6]。オーストラリアにおける初出は、1932年のブリズベン・テレグラフであり、1930年代後半には、シドニーのロマノズ・レストランのメニューに加えられた[6]。第二次世界大戦中は贅沢品として姿を消すが、1945年10月にデレク・シュライバー(Derek Schreiber)准将の結婚披露宴でセイボリーの1品として振る舞われ、1947年に国際連合のオーストラリア代表を務めたハーバート・エバットが各国要人を招いてニューヨークで開いたカクテルパーティーで、牡蠣のキルパトリックを振る舞い、デイリー・ミラーは「非常に良かった(very good)」と報じている[6]。1960年代には高級店には必ずあるメニューの1品となりオーストラリア料理として定着したが、1970年代頃から食通の間では牡蠣を素材のまま食べるのが良しとされるようになり、クラブやパブ、ステーキハウスといった大衆料理店の定番メニューと化した[6]。2025年現在、レストランの前菜や、バーベキューの定番として親しまれている[9]。
チーズを加えて、グラタンのようにして振る舞われることもある[6][10][11]。
脚注
- ^ “Oysters Kirkpatrick or killas in kitchen terminology.”. Taste Atlas. 2026年2月28日閲覧。
- ^ Castelar Crèche Cook Book. Times-Mirror. (1922). pp. 46– 2013年8月24日閲覧。
- ^ Joan Reardon (1 May 2004). Oysters: A Culinary Celebration. Globe Pequot Press. pp. 30–. ISBN 978-1-59228-351-4 2013年8月24日閲覧。
- ^ John F. Mariani (1999年). “The Encyclopedia of American Food and Drink”. The Food Timeline: history. New York: Lebhar-Friedman. pp. 228. 2014年2月26日閲覧。
- ^ Helen Brown (2015年1月5日). “West Coast Cook Book”. The Food Timeline: history. Cookbook Collectors Library. pp. 148–9. 2014年2月26日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “1945 Oysters Kilpatrick at society wedding”. Australian Food Timeline. 2026年2月28日閲覧。
- ^ “牡蠣のキルパトリック”. ガス火クッキング. 大阪ガス. 2026年2月28日閲覧。
- ^ Chris Sands (2023年3月20日). “Various Theories Surround The Namesake Of Oysters Kilpatrick”. TastingTable. 2026年2月28日閲覧。
- ^ 築山紀子 (2025年9月10日). “オーストラリア流焼き牡蠣「キルパトリック」”. 旅するようにワインを楽しもう 世界のワインおつまみレシピ オーストラリア編. エノテカ. 2026年2月28日閲覧。
- ^ “長崎産カキのカークパトリック”. 長崎市水産農林部水産農林政策課 (2014年11月11日). 2026年2月28日閲覧。
- ^ “ここは「帝国」?いや「オークラ」?”. 小川カズオオフィシャルサイト (2021年1月). 2026年2月28日閲覧。
関連項目
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