ジビエ
狩猟によって得られた食材としての野生の鳥(および獣)。野生のキジや野ウサギ、熊などを仕留めて食べる場合、そのキジやウサギはジビエである。
ジビエ(gibier)はフランス語であり、フランスの食文化と共に日本にもたらされた語といえる。日本でもイノシシやシカなどは食材として狩る文化があり、近年でも害獣として駆除されたシカは一部食用とされている。
ジビエは野生動物であり、どのゆな衛生環境において生息してきたか不明な食材である。寄生虫や病原を保持しているリスクも高く、生のまま食することは推奨されない。厚生労働省はジビエを中心部まで火が通るようしっかり加熱して食べるよう呼びかけている。
関連サイト:
ジビエ(野生鳥獣の肉)はよく加熱して食べましょう - 厚生労働省
ジビエ
(gibier から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/09 07:56 UTC 版)
ジビエ(仏: gibier)とはフランス語であり、狩猟によって、食材として捕獲された狩猟対象の野生の鳥獣、またはその肉を指す[1][2]。英語圏ではゲーム(game)または、クワォリー(quarry)と呼ばれ、獲物を意味する。日本語には野生鳥獣肉と訳される[3][4]。畜産との対比として使われる狩猟肉のことである。
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- ^ カラーアトラス(別紙) (PDF) 厚生労働省
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- ^ 森田幸雄「ジビエの食肉への利活用と衛生管理」『日本食品微生物学会雑誌』2018年 35巻 3号 p.105-111, doi:10.5803/jsfm.35.105
- 1 ジビエとは
- 2 ジビエの概要
- 3 日本におけるジビエ
- 4 危険性
- 5 脚注
- gibierのページへのリンク