Web上での広がり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 04:08 UTC 版)
10年以上にわたって特に大きな話題になることのなかったヤマジュン作品が再び脚光を浴びたのは、インターネット掲示板のあやしいわーるど@暫定 (暫定退避)において2002年(平成14年)2月から7月ごろに匿名投稿者が山川の作品『くそみそテクニック』からの1ページをスキャンし、アップロードしたことが発端であった。本物のゲイともかけ離れた、荒唐無稽とも思える内容やセリフ回しが笑いを誘い、一部の閲覧者の間で話題となっていた。 2003年(平成15年)3月ごろ、画像掲示板群であるふたば☆ちゃんねるに山川の作品が公開され、ブームの兆しを見せる。ほぼ同時期、さらに利用者数の多い匿名掲示板群である2ちゃんねる(5ちゃんねる)にも飛び火し、笑えるネタとして浸透、認知度が飛躍的に高まった。 作品中のセリフである「ウホッ! いい男……(道下正樹)」「やらないか(阿部高和)」は、たちまちネット上で流行語となり、「ヤマジュン語」と呼ばれ、「ウホッ」という言葉がホモセクシュアルを指す隠語として使われるようになるなど、2ちゃんねる(5ちゃんねる)のみならず、あらゆるネット・コミュニティにおいて一大ムーブメントを巻き起こした。 人気の上昇に伴い、国立国会図書館で当時の『薔薇族』を探し、掲載作品をサルベージする(掘り起こす)者が現れ、ほとんどの作品がネット上に無許可で公開された。ブームは更に加速してゲーム、Flash、画像コラージュ、アスキーアートなどの二次創作が活発に製作されたほか、オンリーイベントも催された。最終的にはファンによる復刊ドットコムへの復刊運動も発生し、実際に『ウホッ!! いい男たち ヤマジュンパーフェクト』というタイトルで今までの単行本や未収録作品をまとめた本が発売され、漫画としては4800円と高額でありながら初版1000部・第2版400部が完売し、2010年(平成22年)現在で第9版まで重版されている。漫画『もう、しませんから。』では、女性漫画家柚月純の部屋に『ヤマジュンパーフェクト』らしき本が置かれている様子が描かれている(後に柚月は本の所有者であることと、山川作品のファンであることを認めている)。
※この「Web上での広がり」の解説は、「山川純一」の解説の一部です。
「Web上での広がり」を含む「山川純一」の記事については、「山川純一」の概要を参照ください。
- Web上での広がりのページへのリンク