ブイ‐ディー‐ティー【VDT】
読み方:ぶいでぃーてぃー
《visual display terminal/video display terminal》コンピューターなどの画面表示をする端末装置。ディスプレー。
VDT
読み方:ブイディーティー
VDTとは、コンピュータの出力装置のひとつで、文字や図形、グラフィック、動画などを表示する装置のことである。ディスプレイとの同義語となる。具体的には、CRTディスプレイや液晶ディスプレイのことを指す。あるいは特にメインフレームの端末装置としてのディスプレイを指す場合も多い。
VDTを使用して行われる作業がVDT作業と呼ばれ、それが長時間にわたって行われるために心身に起こるストレスなどの症状がVDT障害と呼ばれる。眼精疲労や肩こり、腰痛、心的ストレス(テクノストレス)などがVDT障害の主な症状となる。その対策としては、適宜休憩を取るなどの各人の健康管理が第一に挙げられるが、グレア対策などの直接VDTに関する処置も重要となる。
ビデオ表示端末
(Vdt から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/15 16:07 UTC 版)
ビデオ表示端末(英: Video Display Terminal、VDT)は、1960年代から1990年代ごろまで、大型機(メインフレーム)とやり取りするために使用された、コンピューターの表示装置の総称である。
1980年代以降にパソコン(PC)が普及すると、次第に置き換えられた。その後はもっぱら、世界的に労働衛生管理や労働災害に関係する行政用語として使われている。日本の労働省のガイドラインでも長らく「VDT」の用語が使われていたが、2019年の厚生労働省によるガイドラインでは「VDT」ではなく「情報機器」の用語が使われており、行政用語としても次第に使われなくなっていくもよう。
概要
もともとコンピュータの入出力装置はテレタイプ端末のような機械式端末だったが、1960年代や1970年代あたりからテレタイプ端末の代わりにVideo方式(ブラウン管方式)の表示装置がさかんに用いられるようになり、それを指すために用いられた用語である。
ディスプレイ、キーボード、シリアル通信機能などが搭載されている。1950年代の製品は文字が表示できず、政府の弾道ミサイル警報システムやレーダー防空システムなどで使用されていたが、1960年代以降の製品には普通は文字セットが搭載されており、文字が表示できる。1970年代以降の製品にはIntel 8080などのCPUを搭載した製品もある。大型機とタイムシェアリング方式で接続される、端末機であり、本体にコンピューターとしての機能を持たないか、もしくは簡単なCPUしか搭載しないので、(1970年代までは著しく高価なのが普通だった業務用コンピュータの関連製品としては)安価であった。
表示装置は、モノクロ(白黒)のブラウン管が多かったが、1970年代当時は緑色が目に優しいと一般的に信じられており、モノクロ(緑)の「グリーンディスプレイ」をウリにした製品も多かった。琥珀色(アンバー)が目に優しいと信じていたメーカーによる「アンバーイエローモニタ」もあった。
1970年代半ばにワンボードマイコンが市販されるようになり、ほどなくマイコンに入出力機能が統合されたパソコン(PC)が市販されるようになった。やがて、入出力機能しか持たないわりに業務用で高価なVDTよりも、コンピューターとして完全な機能を持つ市販のPCの方が量産効果で安価になったこともあり、1980年代後半以降、業務用端末のVDTは市販のPCと同じものに次第に置き換えられた。PC上で動く端末エミュレータのアプリケーションが、物理のVDTと同等の環境を提供した。
今日ではキーボードや「端末エミュレータ」すら必要なく、スマホなど、ブラウザが動く環境なら何でもサーバーとやり取りでき、ある意味でディスプレイを備えたあらゆる製品を「ビデオ表示端末」とみなせる。
1983年にDECがリリースしたVT220端末のキーボード配列は、1985年以降のIBM PCに搭載された Model M キーボードのデザインに大きな影響を与え、このModel M キーボードをベースとして標準化されたのが現在のコンピュータのキーボードである。
主なVDT
VDTの比較的初期のものとしては、1964年に登場したIBM 2260がしばしば挙げられる。 1970年代のVDTの例としては次のようなものがある。
労働衛生管理
労働衛生管理で端末作業について言及する場合、「VDT」の略称が多く用いられる。(コンピュータの)「ディスプレー」と同義だが、主に労働衛生管理の分野で用いられる用語である。
VDTを使った作業をVDT作業という。VDTを用いて長時間作業することで引き起こされる諸症状を「VDT症候群」という[1]。
VDTが普及すると、やがてそうした装置を使って長時間働く人々に独特の症状が見られることが知られるようになり、オフィス内のVDTの台数が増えこうした労働をする人々の数が増えてゆき、症状が深刻化する人も増え、やがて労災認定の裁判なども関係するようになり、労働衛生管理の用語になっていった。
英語ではVDTで長時間の労働をする人を「VDT worker」という。
(ちなみに近年では労働衛生管理とは無関係の文脈ではコンピュータの表示装置は通常はVDTとは言わずディスプレイという。つまり、用語の棲み分けがされるようになっている。)
VDT症候群
VDT症候群は、VDTを使う長時間労働で身体に現れる諸症状を指しており、医療関連用語でもある。
VDT症候群とは、コンピュータ類のディスプレイを使った長時間の作業により、目や身体や精神に影響のでる諸症状[2]。
目の症状としては、目が疲れる、目が痛い、目が乾く、目がかすむ、物がぼやけて見える、視力低下などがある[2](ちなみにこうした諸症状は眼精疲労ともいう)。VDT症候群の中でも特に眼に出る症状は「IT眼症(アイティーがんしょう)」ともよばれている[2]。
身体症状としては、肩がこる、首・肩・腕などが痛む、「だるい」などがあり、慢性的になると、背中の痛み、手指のしびれなども発症することがある[2]。
日本の労働衛生管理行政用語としてのVDT
日本国内では1985年12月20日付の労働省の通達「VDT作業のための労働衛生上の指針について」(基発第705号)によってコンピュータの画面を見つめる作業が特段の労働衛生管理の対象となって一般化し、その後、厚生労働省による2002年4月5日付の通達「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」(基発第 0405001号)で指導内容がガイドライン化された際にも用語として継承された[3]。
VDTは、長らく用いられてきた用語であったが、2019年7月、厚生労働省労働基準局長名の通知(令和元年7月12日付け基発0712 第3号)により、新たに「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」が定められ、用語としての「VDT」は、労働衛生管理行政の中では後景に退くこととなった[4]。
脚注
注釈
- ↑ 近年のオフィスワーカーのほとんどはデスク上にノートPCやPCディスプレイを置いて1日の大半それを見つめて仕事をしているので、オフィスワーカーの大半が「VDT worker」に当たるような状況になっている。
出典
- ↑ 『IT用語がわかる辞典』 【VDT】
- 1 2 3 4 5 参天製薬株式会社、VDT症候群
- ↑ “VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて(基発第 0405001 号)” (PDF). 厚生労働省 (2002年4月5日). 2020年10月15日閲覧。
- ↑ “情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて(基発 0712 第3号)” (PDF). 厚生労働省 (2019年7月12日). 2020年10月15日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」 - 厚生労働省の指針
Vdtと同じ種類の言葉
- Vdtのページへのリンク