V章 The Happy Prince and Other Tales
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:02 UTC 版)
「サクラノ詩」の記事における「V章 The Happy Prince and Other Tales」の解説
「櫻達の足跡」を完成させた後、直哉が再び絵を描くようになるまでの経緯と、その後の悲劇が描かれる(II章からの続きという形になっており、III章の各ラストとは繫がっておらず、直哉が誰かと交際するようにはなっていない)。また夏目藍のルートも含んでいる。 「櫻達の足跡」を眺めていた直哉は、吹が手伝った部分が特にレベルが高いことに気が付いた。そこに吹が現れたため、直哉は吹に、どこかで絵を習ったことがあるかなどを聞いてみる。すると吹の話の内容は、かつて入院中の健一郎が語った、稟と健一郎の出会いや、稟の絵の話と全く同じだった。混乱する直哉だが、そのうち絵を描いて見せてほしいと吹に頼む。 その頃圭は、ほとんど不眠不休で絵を描いていた。圭は、中村製薬が公開した「櫻七相図」を、直哉が描いたものと見抜き触発され、今度は自分が直哉の前に出る作品を作る番だとして、描き続けていたのだった。さらに圭は、やがては自分と直哉が切磋琢磨の果てに、世界の頂点を取れるかもしれないとまで言う。そこで直哉は、自分が「描く」と言うだけでも圭が画家として飛躍する可能性があると考え、再び筆を執る決意を圭に語る。 一方で、直哉につきまとっていた長山香奈も「櫻七相図」は直哉が描いたものと信じていた。直哉は自分の右腕が怪我で使えないことを見せたが、それでも香奈は「櫻七相図」は直哉の作と疑わず、描いた方法も絶対に突き止めるという。直哉の絵に対する彼女の執念や、彼女なりの美術に対する執念を前にした直哉は、「櫻七相図」を描くために使用した仕掛けを香奈に見せる。その仕掛けを見ても香奈は全く批判しなかったが、今の直哉にはどうしても、自分が納得できるような絵は描けなかった。そんな直哉に葛藤を抱きつつ、香奈は直哉のことを忘れて自分の道を進むと言うが、直哉は最後のあがきとして“草薙健一郎が認めた天才”と自分が絵で勝負をするから見届けるよう、香奈に要求する。 そして香奈が見守る中、直哉は“草薙健一郎が認めた天才”こと吹と、絵で勝負を始める。そして勝負が終わった後、吹の言葉で吹っ切れた直哉は、ただひたすらに絵を描き続けた。そして、直接相手の絵を見ずに、お互い競って描き続けた直哉と圭の作品は、世界最高峰の美術公募展であるムーア展に、共にノミネートされる。2人の年齢や経歴で、ムーア展にノミネートされるだけでも快挙だった。だが、その直後に悲劇がやって来る。
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