SNGによるテレビ報道の飛躍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 08:29 UTC 版)
「SNG (放送)」の記事における「SNGによるテレビ報道の飛躍」の解説
人工衛星を用いる通信は、地球局から直接、映像や音声などの情報を人工衛星局に送り、そこを経由して再び目的地の地球局に送るという仕組みになっている。このため日本国内であれば「中継ぎ」のための中継点をわざわざ設ける必要がない。 通信衛星は地上から見上げる角度(仰角)が高く、また通信衛星にアクセスするためのアンテナは、鋭い指向性と高い利得を持っているので、日本であれば、アンテナのすぐ南側にさえ障害物が無ければ、アンテナを通信衛星に向けて、簡単に通信衛星に搭載されているトランスポンダ(送・受信機(Transmitter-Responderを縮めてTransponder)といわれる中継装置。縮めて「トラポン」とも呼ばれる。以下、トラポンと表記。)にアクセスすることができる。このため地球局の設置場所はどこにあってもかまわない。 また、トラポンからのダウンリンク波は日本各地で同時に受信することができる。すなわち僻地にある災害現場でも、その現場にさえSNG車が到着できれば、即座に現場の映像、音声を一斉に全国に伝送(配信)することができる。 テレビニュースに通信衛星を用いることの卓越した優位性は1960年代に実証され、日常のテレビニュースに応用するための開発が進められてきた。その結果としてのSNGは、テレビによる事件、事故、災害報道に革命的飛躍をもたらし、今日、必要不可欠な放送技術となった。
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