SMASS分類
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Small Main-Belt Asteroid Spectroscopic Survey (SMASS) で観測された1,447個の小惑星に基づき、2002年にシェルテ・バス、リチャード・ビンゼル(英語版)によって導入された新しい分類法である。この調査では、トーレンの分類の基礎となったECASよりも遙かに高い分解能のスペクトルが得られ、より狭い様々なスペクトルの特徴を判別することができた。しかし、観測された波長の範囲は 0.44 μm から 0.92 μm といくらか狭い。また、アルベドは考慮されていない。トーレンの分類をできる限り保とうとしており、小惑星は以下のような26個のカテゴリーに分類されている。多くはトーレンの分類と同じくやはりC型、S型、X型の3つの大きなカテゴリーに分類され、その他いくつかの小カテゴリーが設けられている。 C型小惑星- 暗い炭素質の天体B型小惑星 - トーレンの分類のB型及びF型と重なる C型小惑星 - B型以外の一般的な天体 Cg、Ch、Cgh - トーレンの分類のG型とおおむね重なる。"h" は "hydrated" (水和した) から取られている。 Cb - C型とB型の間の遷移天体 S型小惑星 - ケイ素質(岩石質)の天体A型小惑星 Q型小惑星 R型小惑星 K型小惑星(エウカリス、エオス) - 新しいカテゴリー L型小惑星(ベアトリックス) - 新しいカテゴリー S型小惑星 - S型の中で最も一般的 Sa、Sq、Sr、Sk、Sl - S型とその他の型の間の遷移天体 X型小惑星 - 主に金属質の天体X型小惑星 - トーレンの分類のM型、E型、P型を含む最も一般的なX型 Xe、Xc、Xk - X型とそれぞれの型の間の遷移天体 その他T型小惑星 D型小惑星 Ld型小惑星 - L型よりも極端なスペクトルの特徴を持った新しいカテゴリー O型小惑星(ボジュ・ニェムツォヴァー)- 新しいカテゴリーで、この型の天体は非常に珍しい。 V型小惑星 地球近傍小惑星のいくつかは、SMASS分類から全く外れたスペクトルを持つ。これは恐らく、このような天体が小惑星帯で検出される小惑星よりもずっと小さく、若い表面を持つからであると考えられている。
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SMASS分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/23 17:07 UTC 版)
SMASS分類はアルベドを用いないが、いくつかの分類は、トーレンの分類で用いたECASサーベイでは視認できないほど微かなスペクトルの特徴を元に区別される。X型小惑星は、以下の分類の小惑星を含む。 X型には、「典型的な」スペクトルを持つほとんどの小惑星を含む。 Xe型のスペクトルは、0.49μm付近に比較的幅の広い吸収線を持つ。これは、トロイリ鉱の存在を示唆しているとされる。この分類と、トーレンの分類におけるE型小惑星にはいくらかの相関がある。 Xc及びXk型のスペクトルは、0.55μmから0.8μmまでの間に幅の広い凸型の構造を持つ(即ち、この領域で流束が増加する)。 このようなスペクトルは、上記のX型とC型、K型の中間的な性質を持つ。
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