Sが浮上
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:42 UTC 版)
「北九州市病院長殺害事件」の記事における「Sが浮上」の解説
福岡県警捜査一課刑事調査官付の灰塚照明警部は、犯人特定の資料として、「S」の洗濯ネームが入った黄土色の毛布に注目。クリーニング店の記号(丸囲み文字の「37」)から、小倉南区徳力の「Oクリーニング店」が浮上した。また、死体の梱包に用いられていたロープ、タオル、ガーゼ、針金などは、いずれも小倉北区内で入手可能なものであることが判明したため、日ごろのAの生活行動区域から考えても、犯人が同一地域に居住している可能性が強まった。 そのような状況の中、11月22日には、Aをよく知っていたクラブのホステスが捜査員に対し、「Sという男がおかしい。8月ごろ、Sが『どうしたらAと会えるか』『診断書を書いてもらいたい』と言って執拗に探していた」と証言した。Sは当時、釣具店を経営していたが、かつては徳力の「Oクリーニング店」付近に住んでいたこと、そして遺留品のロープが釣り用で、Sの店にも仕入れられていたことが判明。また、Sには「A病院」への入院歴があったものの、当時は既に診断書を書いてもらっており(先述)、Aへの用事はないはずにもかかわらず、診断書を口実にAの動向を探っていたことになるため、Sへの嫌疑が深まった。さらに、死体を梱包していた毛布と似た色の毛布が、事件から約1か月前の時点で、Sの所有するマイクロバス(釣り客の送迎用)の車内に積まれていた事実や、事件後にはその毛布がなくなっており、マイクロバスには別の毛布(前の毛布より色がやや薄いもの)が新たに備え付けられていた事実も判明した。
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