ReachDSL
別名:リーチDSL
ReachDSLとは、電話線を利用して高速デジタル通信を実現するxDSLの技術のうち、使用する周波数帯域を低くして長距離通信を実現する規格のことである。
xDSL技術では、使用する周波数帯域が高ければ高いほど、伝送速度を高速化することができるが、信号の減衰などの影響を受けやすくなり、伝送距離が短くなる傾向にある。ReachDSLでは、上り方向、下り方向と共に低い周波数帯域を使用することで、伝送速度は比較的低速であるものの、ADSLなどよりも長距離間の伝送が可能となっている。
ADSLの場合は、伝送距離が5kmを超えると速度低下が発生するとされるが、ReachDSLでは伝送距離が9kmを超えても安定した通信を保つことができる。
ReachDSLは米国のParadyne社によって開発された。日本ではYahoo! BBが「Yahoo! BB リーチDSL」のサービス名で提供を行うなど、いくつかの導入事例がある。
参照リンク
Yahoo! BB リーチDSLへのサービス変更 - (Yahoo! BBサービス)
ReachDSL
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 18:52 UTC 版)
「デジタル加入者線」の記事における「ReachDSL」の解説
ReachDSLは、米パラダイン社が開発した遠距離での接続の確保を優先したDSLである。速度は最大でも上下ともに960kbpsと遅いが、その分通信距離が5 - 12km程度と長い。遠距離で損失が大きくなる高周波数の帯域を使用せず、損失が少ない低い周波数の帯域のみを使う。そのためISDNとの干渉も低いとされている。その後、速度を上下2.2Mbpsに向上させたRDSL2が発表された。米パラダイン社では路線長が5kmの場合1Mbpsの速度が出るとしている。 日本においてはJANISネット(株式会社長野県協同電算)が日本初のサービスを開始し、以後Yahoo! BB等様々な会社が提供しているがRDSL2方式によるサービスを行っているのはNTT西日本-四国と関西ブロードバンドのみである。RDSL2は、発表当時既にブロードバンド接続の主流がADSLからケーブルテレビやFTTxへと移行していたために普及しなかった。
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