アールエヌエー‐アプタマー【RNAアプタマー】
RNAアプタマー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/24 03:00 UTC 版)
おおまかに、アプタマーは一本鎖DNAまたはRNAのいずれかで構成される低分子であり、一般的には20〜100ヌクレオチド長、つまり3〜60 kDaである。アプタマーは一本鎖であるため、鎖内の塩基対の相互作用により、シュードノット、ステムループ、およびバルジ(膨らみ)などの多くの二次構造を形成することができる。アプタマーに存在する二次構造の組み合わせは、アプタマーに特定の三次構造を与え、それによって、アプタマーが選択的に結合する特定の標的が決定される。アプタマーは選択的に結合する能力を持つため、医薬品への応用が期待される生体分子として検討されている。さらに、アプタマーは標的への強固な結合を示し、解離定数はpM~nMの範囲にあることが多くある。アプタマーは強力な結合力の他に、ファージディスプレイや抗体によって生成された小型ペプチドでは結合できない標的にも利用でき、構造異性体とアミノ酸置換を区別できる点も評価されている。また、アプタマーは核酸に基づくため直接合成することができ、抗体作成のように細胞ベースでの発現や抽出が不要である。特にRNAアプタマーは、無数の異なる構造を作り出すことができるため、DNAアプタマーに比べて標的親和性の識別性が高いと推測されている。
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