NOSS 3 (INTRUDER)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:48 UTC 版)
「アメリカ海軍広域海上監視システム」の記事における「NOSS 3 (INTRUDER)」の解説
NOSS 2 の最後のトリプレット打上げから約5年のブランクの後に、2001年9月から、新型のNOSS衛星が打ち上げられており、アマチュア観測者達などはこれを便宜的に NOSS 3 と呼んでいたが、前述のとおり2013年のエドワード・スノーデンによるリーク情報から、このシリーズの衛星の正式名称は INTRUDER であることが明らかになっている。 特にリーク資料「国家諜報プログラム - 2013会計年度予算議会説明書」中の予算一覧表の低高度シギント衛星(SIGINT Low)の項(p168)では、「INTRUDER 5/6」という名称の衛星の予算は2012会計年度で終了予定であるが、これはこの資料が作成された時点(2012年2月)で、2012会計年度(2011年10月から2012年9月)中に打上げが行われる予定であったことを意味すると推定される。また、「INTRUDER 7/8」という名称の衛星の予算は2013会計年度でも継続しているが、これは2013会計年度以降に打上げが行われる予定であったことを意味すると推定される。実際には、NOSS 3-6 は2012年9月13日に打上げられており、この次の NOSS 3-7 の打上げは、かなり間隔を置いて2015年10月8日であった。これから、NOSS 3-6 が INTRUDER 6 に該当し、NOSS 3-7 が INTRUDER 7 に該当する、つまり アマチュア観測家などがつけていた NOSS 3 の機番は、INTRUDER の機番を正しく反映していたと考えれば辻褄が合うと思われる。 この INTRUDER衛星の著しい特徴は、今までの NOSS の特徴であった3つ組み衛星ではなく、ペアの衛星が少し離れて、ほぼ同じ軌道上を飛ぶということである 。これは技術の進歩により、ドップラーシフトを用いて、海上のターゲットの位置のアンビギュイティーを解決することが可能になったためではないかと考えられる。 NOSS 3 の打上げに用いられるロケットは主に アトラスV 401構成 (フェアリング直径4m、補助ロケットブースター無し、第2段セントールロケット・シングルエンジン)であり、このロケットの低軌道(LEO)へのペイロード打上げ能力は約10トンである。従って、NOSS 3 衛星1基の質量は約5トンということになる。
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