M59 155mmカノン砲とは? わかりやすく解説

M59 155mmカノン砲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/06 01:04 UTC 版)

メリーランド州アバディーンアメリカ陸軍兵器博物館に展示されているM1"ロング・トム"155mmカノン砲

M59 155mmカノン砲(M59 155ミリカノンほう)もしくは、(M1/M2/M2A2) 155mmカノン砲は、アメリカ陸軍の使用していたカノン砲ロング・トムという愛称がある[1]

概要

第一次世界大戦の際にアメリカ軍が採用したフランスGPF 155mmカノン砲の後継として設計され、第二次世界大戦では陸軍海兵隊の双方が長距離砲撃に運用した。

沖縄戦の際には、24門(2個砲兵大隊)のM2ロング・トムが神山島に揚陸配備されて沖縄本島への砲撃を行った他、朝鮮戦争でも使用された。

陸上自衛隊での運用

陸上自衛隊では米軍供与品を、155mm加農砲M2[1]として野戦特科部隊が保有しており、長きに渡って陸上自衛隊保有火砲で最長射程を誇っていた。20キロメートルの有効射程を活かした中・遠距離射撃を得意とし、高威力の砲撃が可能だった一方、機動性には欠けた[2]。18トンけん引車または25トンけん引車で運搬された[2]

装備部隊

  • 特科教導隊
    • 第5射撃中隊

諸元

グアムで演習中の海兵隊のM59
  • 口径:155mm[2]
  • 重量:13,500kg[2]
  • 全長:10,300mm
  • 持続発射速度:40発/時
  • 最大発射速度:1.5発/分
  • 最大射程:23,500m(榴弾
  • 操作人員:19名[2]

登場作品

映画

地球防衛軍
陸上防衛隊のカノン砲として登場[1]。2門が、第一次ミステリアンドーム攻撃時に投入されて砲撃を行い、ドームに多数の命中弾を与える。しかし効果はなく、逆にミステリアンドームから怪光線による反撃を受けたことで溶かされてしまう。
登場するのはミニチュアのみで、輸送シーンでは実物の203mmりゅう弾砲M2が、一部の発砲シーンでは105mmりゅう弾砲M2A1が、陸上自衛隊の協力で撮影に使用されている。
ミニチュアは金属製で、発火時に砲身が後退するギミックを備えていた[1]。このミニチュアは、1990年代時点で東宝の倉庫に保管されているのが確認されていた[1]

ゲーム

『千年帝国の興亡』
アメリカの野砲として登場。
R.U.S.E.
アメリカの榴弾砲として登場。

脚注

  1. ^ a b c d e
  2. ^ a b c d e 矢作 2019, p. 261.

参考文献

  • エンターテイメントバイブルシリーズ(バンダイ
    • 『最新ゴジラ大図鑑』企画・構成 安井尚志クラフト団)、バンダイ〈エンターテイメントバイブルシリーズ7〉、1990年1月20日。ISBN 4-89189-470-9 
    • 『増補改訂版 最新ゴジラ大図鑑』企画・構成・編集 安井尚志(クラフト団)、バンダイ〈エンターテイメントバイブルシリーズ41〉、1991年12月20日。 ISBN 4-89189-186-6 
    • 『増補改訂新版 超最新ゴジラ大図鑑』企画・構成・編集 安井尚志(クラフト団)、バンダイ〈エンターテイメントバイブルシリーズ50〉、1992年12月25日。 ISBN 4-89189-284-6 
  • 矢作真弓『自衛隊装備完全図鑑』コスミック出版、2019年10月25日。 ISBN 978-4-7747-8702-2 

関連項目





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