HH-60W ジョリーグリーンII
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HH-60Gの老朽化・陳腐化に伴って、2005年には次期戦闘捜索救難ヘリコプター(CSAR-X)計画についての提案要求が行われた。その後、2006年11月に一度はボーイング社が提案したHH-47が採用されたものの、異議申し立てを受けて再検討され、計画名をCRH(Combat Rescue Helicopter)に変更して、2010年には陸軍向けのUH-60Mをベースとした機体の採用が決定された。これによって開発されたのがHH-60Wで、2014年度予算で試験(EMD)機4機が発注されて、1号機は2019年5月23日に初飛行し、この際にジョリーグリーンIIのポピュラーネームが付与された。 エンジンはUH-60Mと同じくT700-GE-701Dを搭載し、改良型ギアボックスや幅広ローターなどで性能を向上させている。胴体内の燃料タンクは容量660米ガロン (2,500 l)に拡張された。またコクピットからキャビンにかけて床面にBPS(Ballistic Protection System)装甲板を敷き詰めたほか、乗員4名および救難員(PJ)などの座席も耐弾仕様となっている。コクピットはデジタル化されており、計器盤は4面のMFD-268多機能ディスプレイから構成されている。またセンサ類も更新されており、これに伴ってHH-60Gでは機首左側にあったレドームが中央に突き出す形状となって、外見上の識別点となった。 EMD機に続いて、2017年度にはシステム試験用の機体が5機、また2019年度からは量産機の発注も開始された。2020年11月からは実施部隊への配備も開始されている。
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