F/A-18A/B
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 10:05 UTC 版)
「F/A-18 (航空機)」の記事における「F/A-18A/B」の解説
1979年より生産された初期型。B型は複座型で当初はTF-18の名称だった。 1980年から海軍に先立ち海兵隊へF-4の更新のための配備が開始された。これは、F-14の価格の高騰を受けて当初海兵隊の予定していたF-4からF-14へ更新を断念させる代わりに、F/A-18を優先して割り当てるという政治決着によるものである。そのため海軍においては、F-4B/F-4Jを近代化改修し、F-4N/F-4Sとして使用し続けた。F/A-18A/Bは搭載量や航続力が十分でなく、C/Dが配備されると早々に置き換えられていった。 なお、垂直尾翼にクラックが入るという問題が発生したため生産途中より垂直尾翼内側の付け根部分にL字型の補強用ブラケットが装着されている。この改良は、既存の機体にも施されている。初期ロットは降着装置が空母運用に適さないため一時は予備機となっていたが、C/Dの導入で余剰となったためブルーエンジェルスの機体となった。 CF-18A/B カナダ空軍向け機体。カナダ軍における名称はCF-188A/B。138機製造。 詳細は「CF-18 ホーネット」を参照 AF-18A/B オーストラリア空軍向け機体。75機製造。 EF-18A/B スペイン空軍向け機体。スペインでの名称はC.15およびCE.15。72機製造。 F/A-18(R) 機関砲を撤去し、カメラを搭載した偵察機型。試作のみ。 F/A-18A+ A型を後述のC型に準じた規格に改修したもの。AN/AAQ-28ライトニングやAN/ASQ-228 ATFLIRを搭載可能とした他、背部にGPSアンテナを追加し、EGI統合航法システムを装備している。 海兵隊の機体はレーダーをAN/APG-73に変更し、AN/APQ-111敵味方識別装置(IFF)を搭載した。外観上の差異としては機首に5枚のIFF用アンテナが付いたことがあげられる。また、その内46機については2009年に改修を受けており、チャフ・フレアディスペンサーがAN/ALE-47に換装されたほか、リンク 16への対応やJHMCSおよびAIM-9Xの運用能力を獲得している。海兵隊ではこの機体を2020年までの運用を可能としている。なお、この海兵隊仕様はF/A-18A++とも呼ばれる。 ブルーエンジェルス仕様 機関砲を撤去し、スモーク発生装置を搭載した機体。電子機器等は作戦機と同じ物を搭載している。 NASA A/Bの初期ロットや余剰機がNASAに提供され、アームストロング飛行研究センターで運用されている。F/A-18 Mission Support Aircraft F/A-18Aから武装を撤去した機体。空中給油の自動制御など各種試験用やチェイス機として利用されている。 F-18 HARV F/A-18Aをベースとした高迎え角研究機(High Alpha Research Vehicle)実験用の機体。NASA所属。 詳細は「F-18 HARV (航空機)」を参照 X-53 F/A-18Aをベースとした能動空力弾性翼(Active Aeroelastic Wing, AAW)実験用の機体。NASA所属。 詳細は「X-53 (航空機)」を参照
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