EU域内の難民・移民問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:26 UTC 版)
「イギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票」の記事における「EU域内の難民・移民問題」の解説
イギリスの欧州懐疑論者は、EUが主権国家に対して外国籍の人々(とりわけ異なる宗教の人々)を受け入れるよう強いるだろうと予言していた。2015年以前なら、そのような欧州懐疑論者は虚言の流布をする者達だとしてEUのエリート達から非難されていただろう。 だがそれら欧州懐疑論者の予言は的中することになる。2015年欧州難民危機ではアンゲラ・メルケルが難民を歓迎する姿勢を示したことも要因となり、多くの難民・移民が欧州に流入しEU加盟国の経済的・政治的負担となっている。 メルケルが望んでいるのは難民をEU加盟国に分配することであり、ドイツとフランスが組んで12万人の難民の受け入れを受諾するようEU加盟国に強いている。多くの加盟国は難民受け入れを拒否しているが、難民を受け入れたくないEU加盟国は罰金と法的措置を恐れることになる。メルケルとドナルド・トゥスクは移民・難民を分配させるだけでなく、シェンゲン協定に則った国境開放政策の再導入をも加盟国に要請している。 この移民・難民危機によって証明されたことは、EUの支配階級はEU加盟国(とそれら国民)の意志を尊重しないことである。 加えて、2016年4月に政府の(移民についての)レポートがリークされた。そのリーク文書によれば、大量の移民を受け入れることで、技能を有する移民でも非熟練イギリス労働者から低技能労働を奪うために社会的な連帯が害されることが示されていた。さらにそのレポートでは正味の移民数は増加の見込みであり、その最大の原因がEUからの長期定住移民なのだという。
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