CM方式の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/31 04:53 UTC 版)
「コンストラクション・マネジメント」の記事における「CM方式の定義」の解説
CM方式はアメリカで確立したプロジェクト実施方式であり、プロジェクトの工期遅延、予算超過などを防止するため、マネジメントを専門に行うCMr(コンストラクション・マネジャー)が、発注者、設計者と一体となってプロジェクトの全般を運営管理する方式である。 職能分化や機能分散が進み、個々の調整を進めることよりも、プロジェクト全体をより統合的にマネジメントすることが求められ、さらには、コンプライアンスや情報公開などの認識が社会的に進むにつれ、建設プロジェクトにおいても、より透明性を高める発注者ニーズが高まってきている。 そのため、「設計者」や「施工者」といった従来の利害関係者がプロジェクト全体をマネジメントするのではなく、第三者性を持つ専門職がその役割を担うことが求められるようになってきた。この専門職がCMrであり、CMrが参加してプロジェクトを実施する方式がCM方式といえる。 アメリカのCM協会でも、CM方式を「建設プロジェクトのマネジメント方式」と解釈し、「CM方式は、特定の入札・契約方式ではなく、建設プロジェクトのすべての段階に適応可能な専門的マネジメント技術」と位置づけている。つまり、時代の変化と多様な発注者ニーズに合わせて常に進化する「従来方式に代わるプロジェクト実施方式(Alternative project delivery method)」としている。しかしながら、CM方式先進国のアメリカでもCMの定義は一様でなく、柔軟な考え方であることを十分に認識しておく必要がある。「分離発注方式=CM方式である」といった単純な数式にはならない。 また、CM方式は、工事費の保証といった工事に関するリスクの取り方によって、「ピュアCM方式」と「CMアットリスク方式」に大別される。(違いについては、後述のピュアCMとCMアットリスクを参照。)
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