BWRの燃料集合体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/20 04:21 UTC 版)
BWRの燃料集合体は、初期の6×6型燃料から始まって、現在の110万kW級BWRでは8×8型、9×9型の燃料集合体が使用されている。BWRの燃料棒の燃料被覆管にはジルカロイ-2が使用されている。8×8型燃料集合体の中心にはウォーターロッド(角形の物はウォーターチャンネル)と呼ばれるパイプが通るため、使用される燃料棒総数は8本×8本=64本より少ない。燃料棒下端は下部タイプレートの格子板に固定され、中間を7枚の支持格子(スペーサー)と呼ばれる格子板の板ばねによって保持されている。燃料棒上端は上部タイプレートとエクスパンションスプリングによって結合されており、燃料棒の伸び縮みを吸収する。支持格子はウォーターロッドに固定されている。BWRの燃料集合体の外部はチャンネルボックスと呼ばれる金属板で覆われている。チャンネルボックスは燃料集合体の外側を上下する制御棒から燃料棒を保護すると同時に、冷却材が流れる方向を制限する。チャンネルボックス本体の長さは約4.2m、幅は約14cmであり、燃料棒の長さは約3.7mである。 110万kW級BWRの圧力容器内には、一本の制御棒が通るセルと呼ばれる格子が185個あり、それぞれのセルに4体の燃料集合体が装荷される。炉心外周部には単独の燃料集合体を装荷するセルが少数あり、全体では764体の燃料集合体が装荷されている。BWRでは形式の異なる燃料集合体を同時に使用できるため、燃料棒本数の異なる燃料集合体が混用されていることがあり、このため原子炉全体の燃料棒本数は原子炉によって異なっている。仮に全ての燃料集合体が8×8型で60本タイプだとすると、燃料棒総数は45,840本となる。
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