B細胞の共刺激
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/05 04:20 UTC 版)
B細胞は、B細胞受容体(BCR)と抗原を結合し、BCRは細胞内シグナルをB細胞に伝達するとともに、B細胞が抗原を取り込み、処理し、MHC II分子に提示する。後者の場合、抗原特異的なTh2細胞またはTfh細胞による認識が誘導され、TCRがMHC-抗原複合体に結合することでB細胞が活性化される。その後、Th2細胞上でCD40L(英語版)(CD154)が合成および提示され、B細胞のCD40(英語版)と結合することで、Th2細胞がB細胞を共刺激することができる。この共刺激がなければ、B細胞はそれ以上増殖することができない。 B細胞への共刺激は、補体受容体(英語版)によって代替される。微生物が補体系を直接活性化し、補体成分C3b(英語版)が微生物に結合することもある。C3bがフラグメントiC3b(C3bの不活性誘導体)に分解された後、さらに切断されてC3dg、最後にC3dとなり、微生物の表面に結合し続けると、B細胞は補体受容体CR2(英語版)(CD21)を発現し、iC3b、C3dg、C3dに結合する。この追加の結合により、B細胞の抗原に対する感度は100~10,000倍に高まる。成熟B細胞上のCR2は、CD19(英語版)やCD81(英語版)と複合体を形成する。この複合体は、抗原に対するこのような感度向上のために、B細胞補助受容体(英語版)複合体と呼ばれている。
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