9600 - 9617のテンダーについて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 15:16 UTC 版)
「国鉄9600形蒸気機関車」の記事における「9600 - 9617のテンダーについて」の解説
一般的な9600形のテンダー(炭水車)は、台車が3軸固定式の水タンク13m3、燃料6t積載のものであるが、最初に製造された9600 - 9617の18両については、小型の水タンク9m3、燃料2.5tで2軸固定式台車であった。これは、東海道本線(当時)山北 - 御殿場間、沼津 - 御殿場間の箱根越え区間の推進(補助機関車)用として設計されたためである。しかし、予定どおり箱根越え用に配置されたのは9610 - 9617の8両のみで、9600 - 9609の10両は神戸鉄道局に配置された。その後に製造された9600形は前述のように3軸テンダーとして石炭と水の積載量を増加したため、2軸の小型テンダーでは、別運用を組まねばならないなど、運用に不都合が生じるようになっていた。 しばらくの間は、そのままで凌いでいたものの、1923年(大正12年)2月から3月にかけ、鷹取工場で9600 - 9605の6両について標準タイプのテンダーと交換された。その時余剰となった2軸テンダー2両は、同時期に鷹取工場で組み立てられていたロータリー式雪かき車ユキ300形(後のキ600形)2両に連結されたが、後年不足を生じて大容量のテンダーに交換されたという。残りの4両分については、水運車ミ160形となった。 残りの12両についても、引き続いて交換が計画されていたようであるが、これらについては1925年度までずれ込んだ。この遅れは、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災によるものと推定されている。つまり、それどころではなくなった、ということである。これらの改造(交換)については、テンダーを新製せず、既存の6700形のテンダーとの振り替えによって実施された。テンダーを供出したのは、6704 - 6708, 6728 - 6734であったが、その後の6700形/B50形同士のテンダー交換によって乱れを生じている。 また、9608は戦前、2軸ボギー式テンダーを連結していたことが知られており、テンダーの交換、振替が長期間かつ広範囲に行われていたことが推測される[要出典]。
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