5101 - 5105
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/08 03:29 UTC 版)
「熊本電気鉄道5000形電車」の記事における「5101 - 5105」の解説
この5両は単行運転のため連結面側に運転台を増設して両運転台化し、ワンマン運転用の各種機器を備えたグループである。 5101 - 5104は1985年に譲り受けた車両で、東急長津田車両工場で改造され、東急デハ5031・5032・5053・5038 → 5101 - 5104となった。5105は1988年に5043を自社工場で5101 - 5104とほぼ同様に改造した車両である。 連結面側は車端部の側面窓を埋めて運転室・運転台を新設し、新設の運転室側面に小窓を設けた。新設運転台側の前面部は切妻のままであるため、先に改造された上田交通クハ290形と同様「平面ガエル」と呼ばれたが、上田交通クハ290形と異なり、3枚窓貫通形の形状となっている。5101・5103は既設運転台側が上熊本・藤崎宮側で新設運転台側が御代志側、5102・5104・5105は新設運転台側が上熊本・藤崎宮側で既設運転台側が御代志側である。新設運転台の運転機器は東急で廃車となったデハ5007 - 5010のものが流用された。 5101 - 5104は譲渡時に5043・5044と同様の降圧改造工事も行われており、電動発電機をTDL-359A1に交換し、電動空気圧縮機も交換している。それ以外の機器は東急時代のままである。 車体塗色は基本的には東急時代のライトグリーンのままであるが、ワンマン対応であることの識別のため、黄色・橙色の帯が加えられた。側面ドア脇には「入口」「出口」「締切」を示す表示灯が新設された。前照灯は新設運転台側にシールドビームを新設し、既存運転台側もシールドビームに変更された。 5102・5104は新設側の運転台が進行方向に向かって右側に設けられている。当初の予定では5102・5104は新設運転台側を御代志側に向け、5101・5103は新設運転台側を上熊本・藤崎宮側に向ける予定で、上熊本・藤崎宮前方面へ運行する際にはホームが右側となる駅が多いため運転台を右側に設けたものであったが、譲渡時に予定と逆向きに入線したためこの特徴は活かされなかった。 車内は小田原機器製の運賃箱・運賃表示器・整理券発行機・自動放送装置・後方監視用ミラーなどのワンマン運転用設備を設置したが、それ以外は大きく改造されず、つり革には「東急百貨店」「東横のれん街」「渋谷の109」などの東急時代の広告が廃車までそのまま残っていた。 5101 - 5104と同時に、部品確保用として東急からデハ5109・5120の2両が譲渡された。この2両は譲渡当初より車籍はなく、北熊本駅構内に長い間置かれていたが、のちに解体され現存しない。
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