50Hzと60Hzの境界線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:57 UTC 版)
「商用電源周波数」の記事における「50Hzと60Hzの境界線」の解説
最も有名な境界は静岡県の富士川で、富士川を境に東側が50Hz、西側が60Hzである。一般に境界は糸魚川静岡構造線に沿う形で、東側が50Hz、西側が60Hzである。実際には、電力会社毎に供給約款で標準周波数を定める。首都圏全域、静岡県東部(富士川以東)・伊豆、山梨県、群馬県(東京電力パワーグリッド・一部例外あり)と新潟県(東北電力ネットワーク・一部例外あり)は50Hzであり、静岡県中・西部(富士川以西)と長野県(中部電力パワーグリッド・一部例外あり)および富山県(北陸電力送配電)は60Hzである。 標準周波数50Hz - 北海道電力ネットワーク、東北電力ネットワーク、東京電力パワーグリッド 標準周波数60Hz - 中部電力パワーグリッド、北陸電力送配電、関西電力送配電、中国電力ネットワーク、四国電力送配電、九州電力送配電、沖縄電力 ただし、以下の地域では供給約款の本則とは異なる標準周波数を定める。 新潟県の60Hz地域 - 佐渡市全域、妙高市・糸魚川市の各一部 群馬県の60Hz地域 - 安中市・吾妻郡の各一部 長野県の50Hz地域 - 佐久市・松本市・大町市・飯山市・小諸市・安曇野市・下水内郡栄村・下高井郡野沢温泉村・北安曇郡小谷村・北佐久郡軽井沢町の各一部(供給約款上は「長野県の一部」とのみ表記する) 静岡県富士市と富士宮市では、商用電源周波数の境界である富士川が市内を横切り、富士川の左岸側が50Hz、右岸側(富士宮市内房の大部分及び富士市の旧富士川町域)が60Hzと混在している。 また地域にかかわらず、工場など一部大口需要家が、電力会社の定める標準周波数とは異なる周波数を利用しているケースがある。この場合、需要側で受電設備に周波数変換設備を設けている。たとえばJR東海の東海道新幹線は、富士川以東では浜松町・綱島・西相模・沼津の4箇所にある周波数変換変電所で、東京電力パワーグリッドから受電後50Hzから60Hzに変換する(新富士駅から東京駅までの各駅舎は50Hzのまま)。
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