2014年夏以降の動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 23:12 UTC 版)
「ファビピラビル」の記事における「2014年夏以降の動き」の解説
富山化学の親会社である富士フイルムホールディングス、ならびに同社の提携先である米国のメディベクター (Medivector) 社が、アメリカ合衆国で治験を行う意向を示したことから、エボラ出血熱ウイルスに対するファビピラビルの効果について、米国および世界の関心が集まり始めた。 2014年10月20日、富士フイルムは、エボラ出血熱患者への投与拡大に備え、海外におけるエボラ出血熱対策での使用を目的とした「アビガン錠」の追加生産を決定した。フランスは、2014年10月21日、アビガンの臨床試験を開始すると発表した。 韓国の保健福祉部は、2014年10月30日、富士フイルムとアビガンの供給について合意したと発表した。韓国でエボラ出血熱が発生した場合は、アビガンが使用されることとなった。 2014年11月11日、富士フイルムホールディングスはアビガン(ファビピラビル)が2015年1月にもエボラ治療薬として国際承認される見通しを明らかにした。承認されればエボラ治療薬第一号となる。 2015年2月5日、フランス国立保健医療研究所 (INSERM) は、西アフリカ・ギニアで2014年12月17日から患者約80人に対して実施しているエボラ出血熱治療薬アビガンの臨床試験について、フランス大統領府に「死亡症例が減り治癒が増えている」と評価報告を行った。大統領府は「今後さらに大規模試験で確認する必要はあるが、アビガン服用はエボラとの戦いに有望と思われる」との声明を発表した。 2015年2月24日、INSERMおよび国境なき医師団 (MSF) は、血中ウイルス量が少ない感染初期の患者の死亡率が30%から15%へと半減し有効であったが、ウイルス量の多い患者や小児では効果が得られなかったと発表した。
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