2008年、ASOとの対立再燃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/30 21:04 UTC 版)
「UCIプロツアー」の記事における「2008年、ASOとの対立再燃」の解説
「アモリ・スポル・オルガニザシオン」および「パリ〜ニース2008」も参照 2008年のシクロクロス世界選手権開催期間中にUCIとASOらのグランツール主催者側との間で会議が行われ、主催者側が希望する新シリーズ制定について、UCI側も同調の姿勢を見せたかに思われたが、ツール・ド・フランスだけはUCIプロチームの18チームを必ず招待するよう主張し、事実上物別れの形に終わった。 その後ASOは、2007年のツール・ド・フランスでドーピングスキャンダルにより参加選手全員が棄権することになったアスタナ・チームを、ASOが主催するレース(この中にはツール・ド・フランスやパリ〜ニース、パリ〜ルーベなどが含まれる)には招待しないことを発表した他、3月9日開幕のパリ〜ニースについてはUCIの介入を認めず、フランス自転車競技連盟(FFC)の管理の下で開催するということも表明したことから、UCIはパリ〜ニースの参加予定チームに対し、ボイコットを要請する書簡を送った。 実は2007年のパリ〜ニース開催直前にも、ASOがUCIプロツアーライセンスチームである、ユニベット・ドット・コムの招待を拒否した件について悶着があったが、このときはUCIが折れる形となって開催は行われた。しかし2008年についていえば、UCIがプロツアー制度の維持という点を含めて、欧州自転車競技連合(UEC)をほぼ味方に取り付けたことに加え、UCI側から見て、ASOがUCIプロツアー対象レースから除外されたことを逆手に取り、半ば勝手にフランス自転車競技連盟(FFC)の管理下でパリ〜ニースの開催を強行しようという方策に出ていると考えていることから、ついにはUCIの会長であるパット・マッケイドが、仮にUCI不介入となるパリ〜ニースに出場した場合には選手、チーム双方に対して然るべき制裁処置を取るという点にまで言及しはじめた。 UCIとASOの根深い対立が続いていることに対し、UCIのパリ〜ニース2008に対する制裁処置表明に不満が鬱積している国際プロ自転車チーム連盟(IPCT)は、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に事態収拾を訴えたものの、CASはこれを却下したことから開催が危ぶまれたが、最後はIPCTの介入の下、開催可否を参加予定チームの投票で決する形となった。その結果、開催挙行に賛成票が多かったことから予定通り9日から開催は行われることになった。なお、パリ〜ニース2008はUCI不介入の下、FFCの管理及び規定によって執り行われた。
※この「2008年、ASOとの対立再燃」の解説は、「UCIプロツアー」の解説の一部です。
「2008年、ASOとの対立再燃」を含む「UCIプロツアー」の記事については、「UCIプロツアー」の概要を参照ください。
- 2008年、ASOとの対立再燃のページへのリンク