1980年代の金融危機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 04:55 UTC 版)
「連邦預金保険公社」の記事における「1980年代の金融危機」の解説
FDICが創設以来、保険負担が最大となったのは、1980年代後半から1990年代初頭にかけて発生した貯蓄貸付危機である。 危機の直撃をまず受けたのは、FDICと類似した役割を担っていた連邦貯蓄貸付保険公社(FSLIC)であった。FSLICは主に貯蓄貸付組合(S&L)の補償に特化した業務を行っていた。S&Lは金融危機に伴い、その多くが破綻へ追い込まれ、この余波は大手銀行にまで拡大した。S&Lの補償を行っていたFSLICまでもが支払い余力を失い、1989年金融機関改革救済執行法と1991年連邦預金保険公社改善法に基づいて、その業務と保険機能はすべてFDICへと統合された。 S&Lは現在、財務省の部局である金融監督局によって監督されている。金融監督局は、同じく財務省部局の通貨監査局ともにFDICと密接な連携を保ち、業務にあたっている。なお、信用組合については、FDICではなく全米信用組合管理局が補償を兼ねている。 一連の破綻処理に伴う、公的資金注入の納税者負担は、1500億米ドルに達すると推定されている。
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