12歳の少年山下が呼んだ論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:10 UTC 版)
「山下和仁」の記事における「12歳の少年山下が呼んだ論争」の解説
1973年12月に行なわれた、第16回東京国際ギターコンクールで12歳の山下は3位入賞を果たしたが、その選考と論評がちょっとした論争を起こした。きっかけとなったのは、音楽評論家の安達右一が「現代ギター」1974年2月号に寄せたコンクールレポートだった。 「山下が3位になった理由として、園部三郎審査員長がコンクール審査評で、強いていえばと前置きして、『バッハのシャコンヌという自由曲の選曲が無理だったことと、楽器が身体に比して大き過ぎたこと』の2点を挙げていたが、そんなことはどうでもいいといわんばかりに、万場は拍手を惜しまなかったのだから、リストの言葉も当てはまろうというものである」と、安達自身は優勝を予想した山下が、3位という予想外の結果に終わったことについて、会場の反応もまじえながら批判した。 安達を肯定する意見と、バッハのシャコンヌはそもそも12歳の少年には(音楽的に)無理だ、という一般論の立場から3位という結果を支持する意見とが、「現代ギター」誌に多く寄せられた。また、批判の矢面に立たされた園部自身も、安達への反論文を「現代ギター」1974年3月号に寄稿し、論争をにぎわした。
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