鷲谷七菜子とは? わかりやすく解説

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鷲谷七菜子

鷲谷七菜子の俳句

すさまじき真闇となりぬ紅葉山
われを見る深きまなざし雪降るなか
万緑をしりぞけて滝とどろけり
人の手がしづかに肩へ秋日和
夕ざくら髪くろぐろと洗ひ終ふ
山河けふはればれとある氷かな
春愁やかなめはづれし舞扇
水底は暗のさざなみ雪降れり
滝となる前のしづけさ藤映す
行きずりの銃身の艶猟夫の眼
行き過ぎて胸の地蔵会明りかな
野にて裂く封書一片曼珠沙華
髪洗ひゐて茫々の山河かな
 

鷲谷七菜子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/19 01:16 UTC 版)

鷲谷七菜子(わしたに ななこ、1923年1月7日 - 2018年3月8日[1])は、日本俳人

人物

大阪府出身。楳茂都流舞踊家楳茂都陸平と元宝塚歌劇団娘役の吉野雪子(千鳥)との間の長女。本名・ナナ子。生後7ヶ月で楳茂都流二代目家元の祖父に引き取られ、祖父母によって育てられる。1940年、夕陽丘高等女学校(現・大阪府立夕陽丘高等学校)卒業。

高女時代より俳句をはじめ、1942年より「馬酔木」に入会、水原秋桜子に師事。また1946年、「南風」に入会し山口草堂にも師事する。1951年「馬酔木」同人。「南風」編集・発行に参加し、1962年より「南風」婦人投句欄選者(1980年まで)。1984年、草堂の指名により「南風」主宰となる。1977年、『花寂び』で現代俳句女流賞受賞。1983年、『游影』で俳人協会賞受賞。2005年、『晨鐘』で第39回蛇笏賞受賞。

2004年、「南風」主宰を辞任(後継は山上樹実雄)、同名誉顧問となる。2007年、断筆を宣言[2]

2018年3月8日、気管支喘息のため死去[1]。95歳没。

著書

  • 『黄炎 鷲谷七菜子句集』南風俳句会 南風叢書 1963
  • 『句集 銃身』牧羊社 現代女流俳句選集 1969 のち邑書林句集文庫 
  • 『咲く花散る花 京洛・近江へのいざない』牧羊社 1976
  • 『現代俳句入門』文化出版局 1979
  • 『游影』牧羊社 現代俳句女流シリーズ 1983
  • 『古都残照』牧羊社 1987
  • 『水韻 鷲谷七菜子句集』ふらんす堂文庫 1990
  • 『句集 天鼓』角川書店 現代俳句叢書 1991
  • 『鷲谷七菜子 自選三百句』春陽堂書店 俳句文庫 1993
  • 『鷲谷七菜子作品集』本阿弥書店 1993
  • 『花神コレクション俳句 鷲谷七菜子』花神社 1995
  • 『檪林の中で』牧羊社、1996
  • 『句集 一盞』花神社 花神俳人選 1998
  • 『季語別鷲谷七菜子句集』ふらんす堂 2002
  • 『鷲谷七菜子全句集』南風俳句会編 角川書店 2013

編著

  • 『女流俳句の世界』平井照敏共編 有斐閣選書 1979
  • 『昭和俳句文学アルバム 山口草堂の世界』編著 梅里書房 1990

参考文献

脚注

  1. ^ a b 訃報 鷲谷七菜子さん95歳俳人、南風俳句会顧問”. 毎日新聞 (2018年3月10日). 2018年3月10日閲覧。
  2. ^ 南風俳句会について

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