風の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 09:00 UTC 版)
風は常に変化しているが、変化の周期には傾向がある。地域差も大きいが、一般的には低気圧・高気圧の通過といった総観スケール気象による変化(約4日周期)が最も大きく、次に季節変化によるもの(1年周期)が大きい。またこれと並んで、「風の息」と呼ばれる小刻みな風向風速の変化によるもの(約1秒単位)も卓越する。海陸風の影響を受ける地域では、約12時間周期の変化も卓越する。 一般的に、「強風」と呼ばれる風は、数十分 - 数日間程度連続する風速の大きい風を指す。強風の大きさを表す数値としては最大風速が適している。 一方、「突風」と呼ばれる風は、数秒 - 数分程度の短時間吹く風速の大きい風を指す。このような風は、強風の期間中において、気流の乱れつまり風の息によって突発的に生じるものがほとんどである。例外的に、単発的なものとして竜巻やダウンバースト、積乱雲などのメソスケール気象(いわゆる局地現象)が主因となって起こる突風もある。突風の大きさを表す数値としては最大瞬間風速が適している。 最大風速に対する最大瞬間風速の比を突風率といい、場所ごとに固有の値をとる。普通は1.5から2.0前後となる。天気予報では、強風被害が考えられる場合でも主に最大風速が予想されるので、これに突風率をかけた値の最大瞬間風速が吹きうると考えて、強風対策に役立てる。突風率が場所ごとに固有の値をとるのは、建物や樹木、地形の影響 により風の息が異なるためである。
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