類似兵器 フェイズ砲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 03:46 UTC 版)
22世紀半ばを舞台とするシリーズ『スタートレック:エンタープライズ』の深宇宙探査艦エンタープライズNX-01には、「フェイズ砲(Phase cannon)」という武器が搭載されている。正確には「位相変調エネルギー兵器(phase modulated energy weapon)」という。ただし威力は低く、異星人からは「低レベルの素粒子ビーム兵器」と呼ばれたこともあった。 ENT12話「言葉なき遭遇」において、エンタープライズNX-01の機関クルーが所属不明の不審船に対抗するために急遽完成させたこの兵器は一砲門あたり500GJ(ギガジュール)の出力を持ち、月に似た無大気の惑星で発射実験を行ったところ、突貫作業のせいでオーバーロードを起こし、マッキンレー山ほどの山(標高6200m)を跡形も無く消し飛ばした。 このフェイズ砲の出力(500GJ)はTNT火薬に換算するとほぼ120t(トン)のエネルギーに相当する。オーバーロードを起こせば10倍の5TJ(テラジュール)の出力であるからTNT火薬に換算するとほぼ1200t(トン)。このフェイズ砲が宇宙船に3門搭載されているため総出力は1.5TJ(テラジュール)。オーバーロードすれば10倍の15TJ(テラジュール)の出力。これは広島型原爆(55TJ《テラジュール》)のほぼ27%に相当するエネルギーである。つまり初期のフェイザー兵器であるフェイズ砲は決して脆弱ではない。しかし、劇中では不審船にはまったく効かず、人為的にオーバーロードを起こしてさえ不審船を損傷避退させるのがやっとであった(後発エピソードでは改修され、通常のフェイザー砲と同程度の演出効果を発揮している)。本エピソードはフェイズ砲それ自体よりも、「エンタープライズNX-01のクルーは、未知なる宇宙の脅威に対し、本部に逃げ帰ることなく自分たちの力だけで対処しようという気概と、対処できるだけの能力があるか」が重視されるエピソードであった。 劇場版第13作「スタートレック・ビヨンド」に登場した22世紀の宇宙艦U.S.S.フランクリンNX-326はパルスフェイズ砲(吹き替えでは「フェイザー砲」と誤訳)と空間魚雷を装備していた。
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