類似する伝本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/10 07:53 UTC 版)
「専修大学本源氏物語系図」の記事における「類似する伝本」の解説
本系図で使用している人物呼称について、欠落のある九条家本を除いて諸本と比較すると、正嘉本古系図が最も近く、以下東京大学蔵本、日本大学蔵本、巨細、実秋本、後光厳院本、学習院大学蔵本、為氏本、天文本、為定本、秋香台本、安養尼本の順で近い。それ以外にも系譜部分に収録されている人物の数は213人であることや、巣守三位を始めとする巣守に関する記述を持つこと等は、現在内容を知られている多くの古系図の中では正嘉本と最も近いものであることを示すと考えられるものの、正嘉本と比較すると細かな違いも多く存在するため、単純にどちらかがどちらかを書写したものというような近い関係ではないと考えられている。 なお、藤原家隆筆とされる源氏物語系図はまとまったものは現時点では本写本しか明らかになっていないものの、 前田善子のコレクション「紅梅文庫」から弘文莊反町茂雄が買い取った貴重書に含まれていた源氏物語古系図断簡3枚の紙を継いだ巻本1巻。巻末部分と見られる不入系譜の後半部分の僧20人・女50余人・尼4人を内容としている。 徳川将軍家に所蔵された名物茶道具を集めた記録である『柳営御物集』(1933年(昭和8年)5月、好日書院、高木文校訂)に「源氏系図 家隆筆 御奥ヨリ出ル」とされる断簡 の存在が指摘されており、これらとの関連の調査の必要性が指摘されている。
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