音響エネルギーへの変換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 01:37 UTC 版)
「インピーダンス」の記事における「音響エネルギーへの変換」の解説
ヘッドフォン(またはイヤフォン)、スピーカーなどは低周波の電気信号を空気振動に変換する素子である。電気回路としてのスピーカーなどはインダクタンス L からなる回路(電磁石を想像されたい)であり、導線中の微量の抵抗成分 R がある。上記のアンテナと同様、単なる RL 直列回路としての議論は間違いである。低周波電気エネルギーが「電磁石」によって空気振動すなわち音響エネルギーに変換され、ここで電気回路側としては単にエネルギー消費されたと見える。この見かけのエネルギー消費に対応する実数成分としての電気抵抗 R i {\displaystyle R_{i}} を擬似的に考え、 Z = R + R i + j ω L {\displaystyle Z=R+R_{i}+j\omega L} がそこでのインピーダンスとなる。 通常は、スピーカーのインピーダンスは、単に電気回路として見た場合の代表値として8 Ωないし4–16 Ωと表示され、アンプの設計などではその値の抵抗とみなすことが多い。実測値としては、周波数によってインピーダンスは上下し、スピーカーの筐体(スピーカーボックス)や設置の状況によっても変化する(ボイスコイルが動きやすければインピーダンスは高くなる)。 また、アンプとスピーカー(およびヘッドフォン、イヤフォン)の間でそれぞれインピーダンスが異なる場合は、アンプ側のインピーダンスは低く、スピーカー(またはヘッドフォン、イヤフォン)側のインピーダンスは高めの「ロー(低インピーダンス)出しハイ(高インピーダンス)受け」が原則である。
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