鞴(ふいご)の進化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 09:57 UTC 版)
国内製鉄においてフイゴが使われだしたのは遅くとも6世紀後半から7世紀初頭と見られているが、初期に使われたのは鹿の皮を袋状にした「吹皮(ふきかわ)」と見られ、十分な火力を生むことができなかった。 そこで8世紀には東北地方南部や関東地方において、板の両端を数人ずつで交互に踏んで送風するシーソー式の「踏み鞴(ふみふいご)」が出現する。中世になると、手動でピストンを往復させて空気を送る箱型の「吹差し鞴(ふきさしふいご)」が使われだした。 1691年の出雲国における「天秤鞴(てんびんふいご)」の開発は、たたら製鉄の効率を大きく上げることとなる。両端に支点のある2つの踏み板を真ん中に立つ1人ないし2人の番子(鞴を踏む作業員)が交互に踏む方式で、送風量の増加と番子の負担軽減をもたらした。 その後、近代に入るとフイゴを水車を使って稼働させる方法が広く採用された。
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