霊魂‧死生観と魔除けの植物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 06:10 UTC 版)
「サアロア族」の記事における「霊魂‧死生観と魔除けの植物」の解説
サアロア族は右の肩に善霊が宿り、左の肩に悪霊が宿ると考えている。人は死ねば善霊が肉体を離れ、北にある台地、tavulungana(現在の美秀臺之地)に渡り、土地や子孫を守る。一方、悪霊は南にあるtavula(現在宝来里の後にある山地)に渡り、偶に人間が住んでいる部落に戻り、祟りを起こし、遭った人間は病気になり、もし悪霊に刀で傷つけられたら、4日後必ず死ぬという。 住宅のそばに必ずアカザ(kuarʉ/紅藜)を植える。部落の出入口にはデイゴ(sana’ʉ/莿桐)がある。セッコク(vahlituru/木槲蘭)やオオタニワタリ(lavahli/山蘇)も魔除けの植物として使用される。男性が外出中なら、必ず刀を持って行く。父も刀を作り、息子に上げ、または子供のベッドの側で掛け飾る。 男性集会所の屋根にもセッコクを植え、または挿し、飾る。祭りが行われている時、男性もセッコクを帽子に挿す。これは阿里山のツォウ族と同じだ。(ツォウ語でセッコクはfiteuと呼ばれる) 男性集会所の出入口の両側でもオオタニワタリを飾り、魔除けをする。 ユリ(tavacihli/百合)もサアロア族の象徴と言われる。昔々、山火事が起き、火が村に迫ってきた。そこで村人は家々の周りにユリを植えると、急に風が吹き、ユリは風に揺れ動き、火を吹き消したという。一生懸命に吹き消しているから、火が消されたが、ユリも白から赤くなってきた。旧部落にあるユリは、赤いユリもあるそうだった。
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