電磁波の特性インピーダンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 00:15 UTC 版)
「特性インピーダンス」の記事における「電磁波の特性インピーダンス」の解説
電磁波の特性インピーダンス(英: Wave impedance)は、真空を含む誘電体(通常は大気等)における電磁波の伝播に関する概念である。電気回路における電圧と電流の比という電気インピーダンスの定義を電磁波に準用すれば、特性インピーダンスは電場 E と磁場 H の比となり、誘電体の誘電率と透磁率を ε、μ とすれば、特性インピーダンス Z は次式で示される(この関係式はマクスウェルの方程式から導出される)。前提条件により負号が付くことがある。 Z = E H = μ ε {\displaystyle Z={\frac {E}{H}}={\sqrt {\frac {\mu }{\varepsilon }}}} 物理的次元および単位はインピーダンスに一致し、単位はオーム (Ω) である。 真空中の特性インピーダンス Z0 は自由空間のインピーダンス (英: Impedance of free space) とも呼ばれる。その値は約376.73 Ωであり、大気でもほぼ同じである。強磁性体以外の物質の比透磁率はほぼ1である。誘電率は周波数(波長)の関数であり一定ではなく、特にマイクロ波以下(可視光を含む)の波長領域では大気の誘電率が大きく変化するため真空での値を代用することはできない。 真空のインピーダンスを用いると、真空の構成方程式を以下のように書ける。 c 0 {\displaystyle c_{0}} は真空中の光速度である。 [ E c 0 B ] = Z 0 [ c 0 D H ] {\displaystyle {\begin{bmatrix}{\boldsymbol {E}}\\c_{0}{\boldsymbol {B}}\end{bmatrix}}=Z_{0}{\begin{bmatrix}c_{0}{\boldsymbol {D}}\\{\boldsymbol {H}}\end{bmatrix}}}
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