集合論における基数関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 09:41 UTC 版)
最もよく使われる基数関数は単に、集合 "A" に対してその濃度| A |を返す関数である。 アレフ数 や ベート数はどちらも、順序数を基数に対応させる関数と見なすことが出来る。 単純な基数の演算も基数関数といえる。 集合 X の部分集合によるイデアル I に対して次のような基数関数が定義される。: .I の "additivity" とは、合併演算がI の下で閉じなくなるような最小の濃度。いかなるイデアルも有限和について閉じているので、この値は少なくとも 以上である。; I が σ-イデアルであるとは add(I)≥ であることを言う。 .I の "covering number" とは合併演算で X が被覆できる最小の濃度。X は I の元ではないので、add(I) ≤ cov(I) であることが分かる。 ,I の "uniformity number" とは I の元にならない集合の最小の濃度。I がシングルトンを全て要素に持つと考えるときは、add(I) ≤ non(I) であることが分かる。 I の "共終数(cofinality)" とは 広義半順序集合 (I, ⊆) の共終数である。non(I) ≤ cof(I) かつ cov(I) ≤ cof(I) であることは容易に示される。 零集合によるイデアルや第一類集合によるイデアル等の実数集合の構造に密接に関わるイデアルで考える研究も行われている。cardinal characteristics of the continuumを参照。 前順序(広義半順序)集合 に対して bounding number と dominating number は次のように定義される。 , PCF理論において、 という基数関数が使われている。
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