雄風I型とは? わかりやすく解説

雄風I型 (ミサイル)

(雄風I型 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/23 01:20 UTC 版)

雄風I型
種類 対艦ミサイル
製造国 中華民国台湾
設計 国家中山科学研究院
製造 国家中山科学研究院
就役 1979-2012
性能諸元
ミサイル直径 0.34 m
ミサイル全長 3.43 m
ミサイル全幅 1.34 m
ミサイル重量 537.5 kg
弾頭 150 kg
射程 40 km
推進方式 固体燃料ロケット
誘導方式

初期:光学 中途:ビームライディング

終末:セミアクティブ・レーダー・ホーミング
飛翔速度 マッハ0.65
価格 1,250万 NT$
テンプレートを表示

雄風I型繁体字中国語: 雄風一型反艦飛彈拼音: Hsiung Feng I、HF-1)は、1975年から1978年にかけて、敵対する中国人民解放軍海軍へのSY-1ミサイルの導入を受け、台湾国家中山科学研究院(NCSIST)が開発した対艦ミサイルシステムである。

開発

NCSISTのこれまでの対艦ミサイルの開発経験は、MQM-33Bドローンに弾頭を実験的に適合させることだけだったので、SY-1ミサイルに対抗するためにイスラエルガブリエルMk.Iをベースとして必要な修正を加えたもので、実質的にはガブリエルMk.IIの台湾型となっている(中華民国海軍アレン・M・サムナー級駆逐艦3隻を修復するためにガブリエルMk.IIシステムを数セット輸入していたため、HF-Iをイスラエル製の兵器と互換性を持たせることが取り決められていた)[1]

本システムは、台湾製の CS/SPG-21A を目標捕捉・火器管制レーダーとして使用する。CS/SPG-21Aの射程は37kmとされていたが、後に46kmにアップグレードされた[2]

運用履歴

雄風II型ミサイルを運用するまでは、中華民国海軍ギアリング級アレン・M・サムナー級駆逐艦の大部分を含むすべての第一線級水上戦闘艦に搭載される主要な対艦兵器であった。中華民国海軍の沿岸戦闘艦、特に海鴎級ミサイル艇といくつかの陸上施設に配備された。

より大型の哨戒艦や海岸砲に搭載される雄風II型に取って代わられたため、HF-1は(海鴎級ミサイル艇と一緒ともに)段階的に使用されなくなり、本ミサイルを搭載した最後の艦は2013年初頭にHF-2に改造された。ミサイルは廃棄のためにNCSISTに戻された[3]

派生型

HF-IA
派生型のIAは、レーダー電波高度計、冷却システム、ロケットモーターなどを改良して作られた。再設計されたミサイルはHF-1Aと名付けられ、1981年に生産が開始された[1]

脚注

  1. ^ a b Hsiung Feng I / IA”. missilethreat.csis.org. CSIS. 2019年8月5日閲覧。
  2. ^ CS/SPG-21A (Hsiung Feng I FC)”. cmano-db.com. CMAO. 2019年8月1日閲覧。
  3. ^ Yeh. “Hsiung Feng I anti-ship missiles have been retired”. chinapost.nownews.com. China Post. 2019年8月5日閲覧。

関連項目


雄風I型

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/30 14:09 UTC 版)

ガブリエル (ミサイル)」の記事における「雄風I型」の解説

対艦ミサイル導入進めていた台湾は、1968年イスラエルから技術供与を受ける合意得たイスラエルより輸入したガブリエルMk.Iを「天使」の名称で配備する一方でガブリエル国産化射程延伸を図る「雄蜂計画」を開始した開発難航したが、1981年に雄風I型として制式化することに成功し、雄風I型は海鴎ミサイル艇イスラエル製ドヴォラ級高速哨戒艇英語版)の改良型)などに搭載された。 詳細は「雄風I型 (ミサイル)」を参照 射程は、ガブリエルMk.IIとほぼ同程度の40kmとされる後継として、ハープーン同規模の雄風II型1992年から実戦配備された。

※この「雄風I型」の解説は、「ガブリエル (ミサイル)」の解説の一部です。
「雄風I型」を含む「ガブリエル (ミサイル)」の記事については、「ガブリエル (ミサイル)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「雄風I型」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「雄風I型」の関連用語

雄風I型のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



雄風I型のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの雄風I型 (ミサイル) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのガブリエル (ミサイル) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS