隆起と浸食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 22:04 UTC 版)
1000万年前、断層に沿った垂直運動により、シエラネバダ山脈の隆起が始まった。これによって山脈の西側を流れる川の勾配は次第に急になり、流れの速度も増したため、渓谷の浸食のスピードは速まった。東へ大きな断層ができると、再び隆起が起こり、オーエンズ・ヴァレーが形成された。シエラネバダ山脈の隆起は、200万年前(更新世)にも起こった。 こうした隆起と浸食作用が進むにつれ、地中の花崗岩は地表に表れ、その結果、岩石表面の剥離が起きて丸いドームが出現したり、主に垂直方向の節理(割れ目)が生じて岩崩れなどが起きたりした。更新世の氷河もこうした現象を助長した。渓谷が削られることによって崖錐や漂礫土といった堆積物が生じた。 多数の垂直方向の節理によって、浸食の起こる場所や起こり方は違った。長く、まっすぐで、非常に深い割れ目は、多くが北東又は北西に向かっており、平行に、そしておおむね等間隔に伸びていた。こうした割れ目は、隆起に伴う圧力の緩和や、上層に載っていた岩石の浸食による消失によって生じたものである。
※この「隆起と浸食」の解説は、「ヨセミテ国立公園」の解説の一部です。
「隆起と浸食」を含む「ヨセミテ国立公園」の記事については、「ヨセミテ国立公園」の概要を参照ください。
- 隆起と浸食のページへのリンク