陸上の環境
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 04:48 UTC 版)
デボン紀の開始時期にあたる約4億2000万年前、複数の陸塊同士(ローレンシア大陸やバルティカ大陸など)が衝突し、ユーラメリカ大陸が赤道直下に誕生した。現在の北アメリカ東海岸、グリーンランド、スコットランドがユーラメリカ大陸の一部であった。ユーラメリカ大陸には、陸塊の衝突時にできた巨大な山脈があった。その山脈が大気の流れを大きく遮り、恒常的な降雨を周辺地域にもたらしていた。そのため長大な河川が出現し、この河川に沿って動植物が大陸内部まで活動範囲を拡げていくことが可能となった。 前代のシルル紀には既に植物の陸棲化は開始していたが、デボン紀には河川に沿って大規模に植生域が拡大していったアーケオプテリス(またはアルカエオプテリス、Archaeopteris)などのシダ状の葉を持つ樹木状植物が誕生したことにより、最古の森林が形成されていった。この森林の拡大にしたがい湿地帯も同時に形成されていった。 河川と森林そして湿地帯の存在が生物種の進化を支え、さらに大陸内部の気候は、乾季や、時には大規模な乾燥期もあったため、後述する昆虫類や両生類など、より乾燥に強い生物種の誕生を促した。
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