門司方地上設備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:37 UTC 版)
「関門トンネル (山陽本線)」の記事における「門司方地上設備」の解説
門司方の作業場所については、試掘坑道への立坑を鹿児島本線より海岸側に設置した。当初は試掘坑道立坑付近に本線用の立坑も設置する予定であったが、試掘坑道用立坑の地質が予想外に悪かったこともあり、立坑の位置を鹿児島本線より内陸側に変更することになった。そこで、当初は試掘坑道立坑付近に仮設備を配置し、のちに一部を本坑の立坑位置付近に移設した。試掘坑道用立坑以外の門司出張所の建物類はほとんどが鹿児島本線と国道に挟まれた土地に建設されることになった。こちらにも下関方と同様に各種の倉庫、修理工場、コンクリート混和設備などが建設された。シールドトンネル内では、おもに川崎車輛製および日立製作所製の蓄電池式機関車を用い、軌間は610ミリメートルであった。大里駅から門司出張所内へ専用線を敷設し、工事用臨時列車を門司鉄道局に委託して運行してズリの搬出作業を行った。専用線内の入換作業は現場の担当であったため、入換用小型機関車を15トン機と10トン機の2両準備して使用した。ズリは門司操車場に運搬して盛土に使用した。 門司側でも下関側同様に坑内で消費する圧縮空気を供給するための空気圧縮機を設置した。試掘坑道用にはインガーソル・ランド製75馬力のものを2台設置し、本線用にはおもにシールドマシンの動作のために日立製作所製150馬力3台、インガーソル・ランド製400馬力6台、日立製作所製400馬力2台と多数の空気圧縮機を設置した。また試掘坑道用および下り線用にそれぞれ立坑エレベーターを設置し、上り線工事時には下り線用のものを転用した。小森江の海岸付近にも桟橋を造成して使用した。
※この「門司方地上設備」の解説は、「関門トンネル (山陽本線)」の解説の一部です。
「門司方地上設備」を含む「関門トンネル (山陽本線)」の記事については、「関門トンネル (山陽本線)」の概要を参照ください。
- 門司方地上設備のページへのリンク