門司方開削工法部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:37 UTC 版)
「関門トンネル (山陽本線)」の記事における「門司方開削工法部」の解説
下り線トンネルの512K216Mから出口の512K480Mまでの延長264メートルの直線区間は開削工法で施工した。大林組による請負工事で施工され、掘削2万9,732立方メートル、埋戻8,360立方メートル、鉄筋コンクリートの施工6,834立方メートルで、金額は32万2,000円であった。下関方取付部や海底部は単線トンネル2本を別に施工したが、門司方開削部は当初から複線分のトンネルを建設した。断面は、幅4.8メートル、高さ5.75メートルの箱型の単線トンネルを横に2本並べており、両方のトンネル間にある壁は0.6メートルの厚さがある。工事は、まずトンネルの両側に13.3メートルの間隔で鉄矢板を打ち込み、矢板間の土砂を掘削して、内部に鉄筋コンクリートでトンネルを施工したあと、上部を埋め戻した。開削工法区間を県道や市道が横断していたため、工事中の交通を遮断しないために仮設の橋を造って付け替えたほか、幅2.7メートルの川もあったため近くの別の川まで付け替えを行った。1939年(昭和14年)12月12日に着工し、当初は20か月の工期を見込んでいたが、労働力の不足や資材の入手難により遅れて、1942年(昭和17年)5月24日に竣工となった。
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