銭離れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:21 UTC 版)
度重なる改鋳によって硬貨は価値や信用が低下して、流通の減少も止まらず、民衆の銭離れが起こった。硬貨は估価法などの公定価格の尺度としては通用したが、支払いや交換には物品貨幣の米、絹、布が使われ続けた。皇朝十二銭以降、朝廷は硬貨の発行を停止する。11世紀前期からは東国では絹や布、西国では米を中心とする物品貨幣が流通した。金属貨幣を使わない方法もあり、短冊状の紙が交換に使われた記録がある。また、10世紀末から12世紀にかけて官庁や権門は切符(きりふ)という支出命令書を発行し、指定された財と交換ができた。
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