鉱業地帯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 11:10 UTC 版)
阿武隈高地と太平洋に挟まれている、日立市から大熊にかけての地域は、7世紀中期の多珂国であり、20世紀前半には日立鉱山や常磐炭田で知られる鉱業地帯であり、常磐線の助川駅(20世紀前半、「日立駅」は「助川駅」を名乗っていた)からは日立山手工場や日立銅山への「鉱山鉄道」が走っていた。1960年代の高度経済成長によって、石炭産業は衰退し、閉山に追い込まれた。 炭田時代の産業遺産として、セメントの原料である石灰石運搬用の架空索道がある。日立セメント株式会社が太平田鉱山で採掘したセメントの原料である石灰石を山根貯鉱場までの山間3.8kmの区間を運搬しているものである。ロープウェーにいくつものゴンドラが付いており、一つで1.25トンを積載、毎分150m移動する。さらに、山根貯鉱場からセメント工場までは、ベルトコンベアが通っており、数沢川の上に架かる線路上を通過し、日立市役所付近から地下に入り市街地を縦断して工場まで運搬しているものである。現在日本国内で架空索道が運転されているのはここだけの珍しい設備である。助川山市民の森の何カ所かで間近に見られる。 日立セメントの複線式架空索道
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