鉄道橋に求められる性能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:14 UTC 版)
道路橋と対比して、鉄道橋には以下の性能が求められる。 高い断面性能(強度) 鉄道は道路交通に比べ、活荷重すなわち列車荷重が大きい。したがって、道路橋に比して、桁高を大きくしたり、部材厚を厚くする必要がある。 低い構造高 橋梁構造においては、橋梁下空間の確保が求められる。河川を渡る場合は計画高水位、道路や鉄道路線を渡る場合にはその建築限界を確保した上で、その上面に橋梁構造物を設けなければならない。一方で、鉄道は勾配の制限が厳しいため、急激な比高の変化には適していない。そこで、橋梁下面と線路の高さの差、すなわち構造高をできる限り低く抑える構造が望まれる。鉄道橋に下路形式が多いのは、構造高を低く抑えられるためである。 高い剛性 鉄道は路面の高さ狂いに対しての制限が厳しいため、列車荷重による「たわみ」量が厳しく制限されている。 なおかつては曲がった鉄道橋を作ることが困難だったため、鉄道橋は河川に対し直角・直線で作り、その前後の線路をカーブさせる建設方法がとられた。戦前など古い時代に作られた路線が、中規模以上の鉄道橋の前後で、不必要に大きなカーブを描いているのは、このためである。
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